アプリを使って好みに合わせた音域に調整
設定の変更には、スマートフォンアプリの「Jabra Sound+」を使う。アプリではバッテリーの残量確認やイコライザーによる音質調整などもできる。また「MySound」という調整機能があり、いろいろな音域の音をテストで再生し自分の耳の聴力に合わせて、再生する音域を調整できるので、好みに応じて調節しやすい。
アプリはスマホ用だけでなく、「Jabra Direct」というパソコン用も用意されている。ただ、2021年12月末時点では英語のみの提供で扱いにくかった。
Bluetoothのマルチペアリングとマルチポイントに対応
Bluetoothはマルチペアリングに対応してしており、最大8台までの接続情報を保存する。また、米Google(グーグル)の「Fast Pair」に対応しており、Androidのペアリングはかなり楽だ。ペアリングモードに切り替え、Androidの画面に表示された「接続」ボタンをタップするだけでよい。
Bluetoothはマルチポイント接続に対応しており、2台で同時接続も可能だ。マルチポイント接続時は2台の機器の音を同時に鳴らすことはできないが、音が鳴っている機器をヘッドホンが判別して再生機器を自動で切り替える。例えば、パソコンとスマホにマルチペアリングしておき会議中に電話がかかってきた場合、パソコンの音声をミュートにしておけば、スマホにかかってきた電話の音声を流せるので、会議中の電話に応答しやすい。
Bluetoothの接続距離はかなり長い。仕様では30mと記載されているが、見通しのよい場所で実験してみたところ、40m程度の距離でも利用できた。
USBのBluetoothアダプターが付属しており、Bluetoothを搭載しないパソコンでもアダプターを使って利用できる。Bluetoothアダプターはかなり小型で、パソコンのUSB端子に挿しっぱなしにしても邪魔にならない。ヘッドホンとペアリングされた状態で出荷されているので、初期設定も不要だ。USBに挿すだけでヘッドホンを利用できるので、とっさに必要になったときに使いやすい。
充電は本体のUSB Type-C端子か、専用のデスクスタンド(ベージュが8000円、ブラックが8800円、どちらも直販サイトの価格で税込み)で行う。たった15分の充電で4時間の利用ができるので、突然の電池切れにも対応しやすい。またUSB端子から充電しながらの利用も可能だった。充電は2時間40分で満充電になり、音楽再生で最大36時間(ANCオン時は33時間)、通話で最大24時間(同18時間)も動作する。専用のデスクスタンドは置くだけで充電できるので便利だった。
パソコンとEvolve2 75をデータ通信できるUSBケーブルで接続すると、パソコンでサウンドデバイスとして認識し有線ヘッドセットとしても利用できる。Bluetooth接続と併用ができ、マルチポイント接続のように同時利用できるので、複数の機器で待ち受けがしやすい。
専用ケースが付属しており、持ち運びやすいのもよい。
筆者と相性のよかった製品
遮音性の高いヘッドセットながら、長時間頭に付けても全く疲れず蒸れないため、付け心地はかなりいい。遮音性の高いイヤーカップとANCのおかげか周囲の雑音が全く聞こえず、通話に集中できるのがよい。また、マイクはノイズを拾わず声を的確に拾うため、小声でぼそぼそしゃべる筆者にはかなり相性がよいと感じた。価格は約4万円と高価なことを除けば、かなり素晴らしい製品だと思う。
サイズ | 幅145×奥行き190×高さ67mm |
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重さ | 197g |
スピーカー径 | 40mm |
スピーカーの帯域幅 (音楽モード) | 20~2万Hz |
スピーカーの帯域幅 (通話モード) | 20~8000Hz |
オーディオコーデック | AAC、SBC |
マイクタイプ | 4アナログ MEMS、4デジタル MEMS |
マイク感度 | -35dBv/Pa(アナログ)、-26dBFS/Pa(デジタル) |
動作時間 | 音楽再生36時間、通話24時間(ANCオフ)、音楽再生33時間、通話18時間 (ANCオン) |
充電時間 | 2時間40分 |
最大ペアリング台数 | 8台(2台のマルチポイント接続にも対応) |