Teamsの操作に特化した豊富な種類のボタン
ディスプレイにはマイクとスピーカーを搭載する。パソコンとディスプレイをUSBケーブルで接続すると、Windowsではオーディオデバイスとして認識し、各種アプリで利用できる。スピーカーはステレオで出力が5W×5Wもあるため、かなり大きな音が鳴る。音質は中域音や高域音が強調されているのか、会議中の人の声がかなり聞きやすかった。音はかなり広範囲に広がるので、会議室でも使いやすそうだ。その一方で、音がこもったようにも聞こえるので、音楽再生には向かないと感じた。
マイクはディスプレイ正面に居る人の声を的確に収音しており、素晴らしいと感じる。マイクの感度がよいのか、人の声だけをはっきりと録音できる。周囲の関係のない会話や、ビニール袋をガサガサする音、キータッチの音といった周囲の雑音は一切音声に入っていなかった。ディスプレイのスピーカーが発する音を一切拾わないためか、ハウリングも一切発生していない。
前面の左側下部には「Teamsボタン」と呼ぶボタン類を備える。名前の通り会議アプリ「Microsoft Teams」の操作に特化したボタンだ。Teamsボタンを押すと、Microsoft Teamsを起動できる。通話の開始、終了、拒否といった基本的な操作は、隣の「Hookswitch」スイッチから操れる。Teamsボタンを利用できるのは、Microsoft Teamsのみ。Hookswitchスイッチは、Microsoft TeamsとSkype for Businessのみで利用できる。これらのボタンの対応アプリが少ないのが、とてももったいなく感じる。
前面にはスピーカーの音量調整やマイクのミュートボタンも備える。これらはほかの会議アプリでも利用可能だ。
ボタンにはLEDが組み込まれており、LEDで動作状態が分かる。特にマイクミュートボタンは赤色LEDが派手に光るので、ミュート状態が分かりやすい。
映像入力端子は、HDMIとDisplayPort、USB Type-C(オルタネートモード)の3系統あり、本体のスイッチで切り替えられる。デルが配布する「Display Manager」というユーティリティーを導入すると、Windows上で入力を切り替えられるはとても便利だ。また、ピクチャーインピクチャー(PIP)やピクチャーバイピクチャー(PBP)といった機能を持つので、複数の画面を同時に表示できる。オンライン会議中に、別のPCの画面に表示した映像や資料の確認がしやすい。
ディスプレイに有線LAN端子を搭載しているのは面白い。ディスプレイの有線LAN端子にインターネットを接続しておけば、USBケーブルで接続したパソコンから有線でインターネットに接続できる。Wi-Fiより通信が安定した有線LANで通信できるので、会議中に突然音声や映像が途切れる心配もない。