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 戸建て住宅事業を手掛ける千葉県鎌ケ谷市の工務店、東洋ハウジングが、木造ビルの建設に自ら挑んでいる。2~15階をCLT(直交集成板)パネル工法による純木造、1階を鉄筋コンクリート(RC)造とし、基礎免震構造を採用した高層棟を擁する「東洋木のまちプロジェクト」だ。仮囲いの設置などを2022年2月21日に始めた。

「東洋木のまちプロジェクト」の外観パース。円形プランが特徴だ。1階をRC造、2~15階をCLTパネル工法による純木造とする(資料:東洋ハウジング)
「東洋木のまちプロジェクト」の外観パース。円形プランが特徴だ。1階をRC造、2~15階をCLTパネル工法による純木造とする(資料:東洋ハウジング)
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 高層棟は高さ44.7mで、CLTを14層に用いるのは国内初となる。敷地は鎌ケ谷市役所の向かいに位置する自社用地。航空法で高さが45m未満に制限される敷地条件で、目いっぱい高くした。23年11月に竣工する予定だ。

 東洋ハウジングの西峰秀一代表取締役社長は、「戸建て住宅を年間30棟ほど建てる当社のような規模の地域密着型工務店でも、日本一の木造ビルを建築できることを証明する。これを皮切りに木造20階、30階建てにも挑戦して、非住宅の木造事業でゼネコンに勝ってみせる」と意気込む。

 高層棟の延べ面積は約2876m2で、1階を店舗、2階を東洋ハウジングの本社、3階以上を賃貸住宅として使用する。国土交通省の20年度第1回サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)に採択されている。

 敷地内には、商業施設とする木造2階建ての低層棟と、CLTパネル工法による2階建てのモデル住宅なども建設する。低層棟は柱・梁(はり)を燃えしろ設計とし、準耐火建築物とする。

 プロジェクトのコンストラクションアドバイザーは日本木造耐火建築協会が務める。同協会の推薦で、意匠設計は腰越耕太建築設計事務所(東京・渋谷)、構造設計はストラクチャード・エンヴァイロンメント(東京・港)が手掛ける。

 計14層分をCLTパネル工法にしたのは、断熱性能と居住性能に優れ、二酸化炭素(CO2)の排出を抑えることができると考えたからだ。CLTに用いる木材の樹種は、国産のスギとヒノキとする。高層棟のCO2貯蔵量は約1678トンで、延べ面積100m2の木造住宅100棟分に相当するという。

「東洋木のまちプロジェクト」の敷地。2022年3月3日に地鎮祭を実施した(写真:東洋ハウジング)
「東洋木のまちプロジェクト」の敷地。2022年3月3日に地鎮祭を実施した(写真:東洋ハウジング)
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