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 年間約60棟の新築住宅を手掛ける工務店のリヴ(京都府向日市)。木材に関するノウハウや工務店としての強みをうまく生かしながら、5階建て以下、延べ面積1000m2程度までの中層木造ビルを、既に5棟も完成させた。

 リヴが中層木造ビルの建設に当たって取り入れている工夫の1つが、木造住宅用の建材を駆使することだ。種類が豊富で、工務店として培ってきた商品知識も生かせる。付き合いのある建材会社から安く仕入れられるうえ、設計や施工にも慣れている。

京都市中京区に立つ純木造5階建て「木屋町のはりビル」の外観(写真:リヴ)
京都市中京区に立つ純木造5階建て「木屋町のはりビル」の外観(写真:リヴ)
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 2020年11月に完成した純木造5階建ての「木屋町のはりビル」は店舗と事務所、住戸から成る複合ビルだが、サッシと玄関ドア、内装建具などに木造住宅向けの建材を採用した。例えば、サッシにはLIXILの木造住宅向け製品を使用。躯体(くたい)の坪単価を73万円(税抜き)に抑えた。

 同ビルは枠組み壁工法による木造5階建てで、延べ面積は約350m2。設計はCOSM建築設計事務所(愛知県豊橋市)が手掛けた。

 1時間耐火と2時間耐火が必要な部分では、建材メーカーや日本ツーバイフォー建築協会などが認定を取得している、石こうボードで木部を覆う構造方法を採用。構造材を現しにできる方法はコストアップになり、自社での施工も難しいので使わない方針だ。

 リヴ地産木造ビル推進本舗の市川宣広事務局長は、「建て主の多くは、木材が躯体に使われていたり、耐火被覆した上に木を内装材として張ったりすることで満足してくれる」と話す。

「木屋町のはりビル」の住戸部分。2時間耐火構造は日本ツーバイフォー建築協会が取得した仕様を採用した。石こうボードで被覆した窓際の壁の一部に板を張ったり、床をフローリングにしたりして、木の温かみが感じられるように工夫した(写真:リヴ)
「木屋町のはりビル」の住戸部分。2時間耐火構造は日本ツーバイフォー建築協会が取得した仕様を採用した。石こうボードで被覆した窓際の壁の一部に板を張ったり、床をフローリングにしたりして、木の温かみが感じられるように工夫した(写真:リヴ)
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