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 Facebook、YouTubeをはじめ、note、ラジオなどあらゆる情報発信手段を取り入れて、土木界全体の広報を手掛ける土木学会。他の学会と比べて、発信量の多さやコンテンツの質の高さなどに定評がある。学会の広報活動の全貌に迫った。

 「土木界全体の広報センターという位置づけで、いろいろな企画を実現してきた。最も重視しているのは継続性だ。続けないことには効果を正確に測れない」。こう話すのは、土木学会土木広報センターの小松淳センター長だ。本業は日本工営経営管理本部で技師長を務める。長年、土木学会で情報発信や企画立案などに従事しており、2020年7月に学会の広報活動をけん引する土木広報センター長となった。

左が土木学会土木広報センターの小松淳センター長、右が佐藤雅泰センター長補佐。土木学会がこれまでの広報活動で使ったパネルやグッズ、広告、ポスターなどの前で撮影した(写真:日経クロステック)
左が土木学会土木広報センターの小松淳センター長、右が佐藤雅泰センター長補佐。土木学会がこれまでの広報活動で使ったパネルやグッズ、広告、ポスターなどの前で撮影した(写真:日経クロステック)
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土木学会が企画している主なイベント(資料:土木学会土木広報センター)
土木学会が企画している主なイベント(資料:土木学会土木広報センター)
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 継続的な活動の一例が、08年から始まり、10年以上続く「土木コレクション」だ。昔の青焼きの図面や写真、映像などを展示する。ただし建物の中ではなく、新宿駅西口広場イベントコーナーなどの屋外に展示。不特定多数の通行者に向けて土木の魅力を発信するイベントだ。

2019年に開催した土木コレクションの様子。新宿駅西口広場イベントコーナーで開催した。グッズを充実させるなど、通行者に足を止めてもらうように工夫している(写真:土木学会土木広報センター)
2019年に開催した土木コレクションの様子。新宿駅西口広場イベントコーナーで開催した。グッズを充実させるなど、通行者に足を止めてもらうように工夫している(写真:土木学会土木広報センター)
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 展示中には、土木のイメージなどに関するアンケートを実施。毎年、数日間だけの開催にもかかわらず、千人規模の回答が集まる。これまでの累計だと、回答数は万単位に上る。「これだけの市民の声を拾えるのは、土木コレクション以外にない」と、土木学会土木広報センターの佐藤雅泰センター長補佐は言う。

 「毎年のように開催し続けてきた結果、市民の声を直接聞ける学会の取り組みとして、定着した」と小松センター長は明かす。コロナ禍で20、21年は開催できなかったが、代わりにWebで見られる「ドボコレミュージアム」を21年11月に立ち上げて、活動を続けている。

ドボコレミュージアムのサイト画面も、この画像と同じ黄色を背景にして黒色のロゴを配置した(資料:土木学会土木広報センター)
ドボコレミュージアムのサイト画面も、この画像と同じ黄色を背景にして黒色のロゴを配置した(資料:土木学会土木広報センター)
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 情報発信でも継続を心がけてきた。テレビや新聞などで紹介される土木に関するニュースをシェアする目的で、11年から始めたFacebookが代表格だ。小松センター長が毎日、情報を更新。22年1月時点で4万7000を超える「いいね!」を獲得している。