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 製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実践している先進企業らが講演する「製造業DXカンファレンス 2022」(主催:日経BP、2022年1月26~28日、東京ビッグサイト)。1月26日の基調講演にコニカミノルタ上席執行役員生産・調達本部長の伊藤孝司氏が登壇し、「コニカミノルタの目指す生産『現場力とデジタル化の融合による新たな価値創出』」と題した講演を行った。

コニカミノルタ上席執行役員生産・調達本部長の伊藤孝司氏
コニカミノルタ上席執行役員生産・調達本部長の伊藤孝司氏
(写真:安蔵 靖志)
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 コニカとミノルタの統合により2003年に誕生した同社。13年4月のホールディングス制を廃止しした再編以降、3カ年の中期経営計画として「Transform 2016」、「SHINKA2019」に取り組み、現在は「DX2022」を展開している。

 伊藤氏は「DX2022では『DXによる高収益ビジネスへの飛躍』、『真の社会課題解決企業へ』、この2つの方針を掲げて進めている」と語る。その中で強みとするのが「現場力」だ。

 同社は生産現場での技術者や作業者の経験と技からくる技能を基に、材料、光学、微細加工、画像という4つのコア技術を作り上げてきた。「例えば金属精密加工では、熟練技能者が経験と感覚によって刃物の当たり音や設備のクセを見ながらQDC(品質・納期・コスト)向上に勤めてきた。今はデータ化できる時代。現場力、デジタル化によりノウハウを伝承できるようになっており、技能や技術をデータ化することでQDC向上につなげている」(同氏)。

 さらに、その現場力の成長に向けて実施しているのが「現場力診断」だ。「現場力を各拠点で競い合い、切磋琢磨(せっさたくま)して成長させるためには、現場力という非定量的なものを、共通の物差しによって『診断』して定量化した」(同氏)。

 例えば、2007年のファーストステージでは5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)、見える化からスタート。現在は「データ活用の高度化」まで進化させている。「現場診断を継続することで改善する、成長する、競い合うという風土そのものを醸成しており、貴重な無形資産の向上につながっている」(同氏)という。