セーフティグローバル推進機構(IGSAP)は、産業安全の向上と進歩・普及などに貢献した個人・団体を表彰する「第7回 向殿安全賞」の受賞者を発表。計測とオートメーションの展示会「IIFES2022」(2022年1月26~28日、東京ビッグサイト)会場で表彰式を行った。
団体(企業)の部では、ホンダの四輪事業本部生産統括部や旭化成の延岡支社、藤興業(秋田県由利本荘市)、日本製鋼所の広島製作所が「功績賞」を受賞した。ホンダは、機械安全の国際規格に準拠した安全基準と設備導入評価制度を採用した他、セーフティアセッサ制度を活用した人材育成によって労働災害を大幅に減らした功績が認められた。旭化成の延岡支社は、機械安全教育体系を導入して人材育成を図るとともに、既存設備のリスクアセスメントを実施して、工場の設備改善を推進した点が評価された。
個人の部では、トヨタ自動車のExecutive Fellowである河合満氏が「功労賞」を受賞した。同氏は、現場第一主義を掲げる同社の安全向上に貢献するとともに、製造業の安全文化の醸成に寄与したとして表彰された。個人の部ではこの他に、ドイツBMW GroupのManfred Schoch氏や、米UL(Underwriters Laboratories)のSteven Margis氏、米Rockwell Automation(ロックウェルオートメーション)のElik Fooks氏らが受賞した。いずれも国際的な安全推進活動や標準化活動などが認められた。
向殿安全賞は、日本における製品安全や労働安全などの第一人者である明治大学名誉教授の向殿政男氏の業績をたたえて2015年に創設された。セーフティグローバル推進機構(IGSAP)およびセーフティアセッサ協議会が運営・推進している。