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約6年ぶりのWindows新版「Windows 11」が登場した。Linuxとの連携が強化されているのが特徴だ。Windows 11で具体的にLinuxをどう生かしていくかを解説する。

 FirefoxやLibreOfficeをはじめ、最近のアプリはマルチプラットフォームに対応するのが一般的になりつつあります。Linux(Ubuntu)でいつも使っているアプリはWindows 11でも同じ設定で使いたいでしょう。しかし、同じカスタマイズや設定を個別に施すのは面倒です。設定情報を共通化できれば手間を大きく省けます。

Firefoxはプロファイルで管理

 ここでは、最もよく使うアプリであるWebブラウザーで、設定を共通化する方法を紹介します。

 Ubuntuの標準ブラウザーであるFirefoxの場合、ブックマークやパスワード、表示履歴、ユーザー個別の設定などを「プロファイル」という単位で管理しています。プロファイルはそれぞれ独立したフォルダーに分離して保存されており、Ubuntuでは「/home/ユーザー名/.mozilla/firefox」以下に「ランダム英数字.プロファイル名*1」という名前で作成されています。このフォルダーを丸ごとWindows 11へコピーすれば、設定を引き継ぐことが可能です。

*1 例えば「87sg43jt.default」といった名前になります。

 Windows版Firefoxのプロファイルの保存場所は、「%APPDATA%\Mozilla\Firefox\Profiles*2」です。エクスプローラーでこのフォルダーを開き*3、Ubuntuのプロファイルフォルダーをコピーしてください。

*2 このフォルダーはFirefoxを一度起動すれば自動的に作成されます。「%APPDATA%」は通常、C:\Users\ユーザー名\AppData\Roamingを指しています。
*3 %APPDATA%フォルダーは隠しファイル扱いのため、デフォルト状態のエクスプローラーではフォルダーをたどって開くことができません。そこで、アドレスバーに「%APPDATA%」と入力するか、[Windows]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「shell:appdata」と入力すると直接開けます。

 次に、Firefoxを起動してアドレスバーに「about:profiles」と入力し、プロファイル管理画面を開きます(図1)。「新しいプロファイルを作成」ボタンをクリックしてプロファイル作成ウィザードを起動し(図2)、上記Ubuntuからコピーしたプロファイルフォルダーを指定しましょう*4。「完了」ボタンをクリックするとプロファイルが追加され、次回起動時からはUbuntuで利用していた設定が既定のプロファイルとなります*5

*4 プロファイル名を編集すると新しいフォルダー名が自動で生成されてしまうため、必ず「プロファイル名を入力してからコピーしたフォルダーを選択する」ようにしてください。
*5 この際、プロファイル管理画面の「再起動」ボタンではなく、ウィンドウを閉じてアプリを終了してから再起動してください。
図1 Firefoxのプロファイル管理画面
図1 Firefoxのプロファイル管理画面
登録されているプロファイルの一覧と、現在利用中のプロファイルが表示される。プロファイルの登録や切り替えもここからできる。
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図2 プロファイル作成ウィザード
図2 プロファイル作成ウィザード
Ubuntuからコピーしたフォルダーを指定して新規プロファイルを作成する。
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