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 「NOBLY(ノブリー)」はネットから話題のキーワードを抽出し、それぞれの盛り上がり度合いを指標化する日本経済新聞社発の新ツール。独自のアルゴリズムを使い、その時点まではあまり一般には知られていないが、何らかの理由で急に注目を集めたキーワードをあぶり出せる。本コラムはNOBLYが見つけ出した急上昇キーワードを紹介、その意味や注目を浴びた経緯を解説する。

 キーワードそのものの意味や注目を浴びた経緯について理解しておくことは、経営・社会課題への対処や、未来への展望を考えるうえで重要だという観点から、NOBLYの注目キーワードを随時解説していく。

 2022年2月の月次集計で全体の508位になったのが「欧州経済領域(European Economic Area=EEA)」である。

 NOBLYはオンライン百科事典「Wikipedia(ウィキペディア)」の閲覧数などを元データとして、独自のアルゴリズムでキーワードの注目度の盛り上がり具合を算出している。508位というと「全然注目されていないじゃないか」と思うかもしれないが、そうでもない。Wikipedia日本語版の記事数が全体で約131万件(2月下旬時点)であることを考えると、1万位程度の順位でも注目度が高いと考えられ、508位はかなり上位に属する。

 他にも上位のキーワードがある中で欧州経済領域を解説対象として選んだのは、筆者の独断である。日経クロステックやその他の媒体での解説が少ないこと、日経クロステックの中核読者であるIT・ソフトウエア・生産技術者にとっての重要性が高いことなどを考慮した。

EUプラス3カ国で構成する自由経済圏

 欧州経済領域とは、欧州の自由経済圏のことである。大小多数の国がひしめく欧州には、国と国が連携する様々な枠組みがある。英国が脱退したことでも話題になった欧州連合(EU)や、ロシアによるウクライナ侵攻を巡る争点の一つになっている北大西洋条約機構(NATO)などが有名だ。

欧州の国家間の様々な枠組み
欧州の国家間の様々な枠組み
(出所:外務省のWebサイト)
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 外務省によれば欧州経済領域の加盟国は30カ国で、EUの全加盟国に、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインの3カ国を加えたものだ。領域内ではモノや資本の移動が比較的自由にできる。また、EUの法規制は原則として3カ国にも適用される。