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 「NOBLY(ノブリー)」はネットから話題のキーワードを抽出し、それぞれの盛り上がり度合いを指標化する日本経済新聞社発の新ツール。独自のアルゴリズムを使い、その時点まではあまり一般には知られていないが、何らかの理由で急に注目を集めたキーワードをあぶり出せる。

 本コラムはNOBLYが見つけ出した急上昇キーワードから「Flightradar24(フライトレーダー24)」をピックアップ。その意味や注目を浴びた経緯を解説する。

 NOBLYはオンライン百科事典「Wikipedia(ウィキペディア)」の閲覧数などを元データとして、注目キーワードをあぶり出す。

 2022年3月の月次集計で上位になったのが1124位のFlightradar24だ。1124位というと一見高い順位ではないが、Wikipedia日本語版の記事本数が130万本超なので、上位0.1%以内に当たる。2月にロシアがウクライナに侵攻してから注目が高まった。民間機がウクライナやロシアの領空を避けて通ったことがメディアやSNSで話題となり、その情報源としてFlightradar24もよく取り上げられたからだ。

「Flightradar24」アプリで東京湾を飛ぶ飛行機の情報を表示したところ
「Flightradar24」アプリで東京湾を飛ぶ飛行機の情報を表示したところ
(出所:Flightradar24)
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 Flightradar24は、航空機の飛行状況をリアルタイムで表示するWebサイト・スマートフォン向けのアプリである。同名のスウェーデン企業が2009年からサービスを運営する。基本サービスは無料で利用でき、追加料金を払うとさらに高度なサービスを利用できる。

 Flightradar24は以前から航空愛好家に人気のあるアプリである。地図上に飛行中の民間機の位置が飛行機のアイコンで表示される。アイコンをタップすると、機種や高度・速度、航空会社・便名、出発地と出発時刻、到着地と予定到着時刻などが表示される。

 これらのデータは、航空機が電波でリアルタイム発信する「ADS-B(Automatic Dependent Surveillance-Broadcast)」の情報を基にしている。ADS-Bには自機のGPS位置情報や機体情報、速度、進行方向などが含まれる。他機や管制官はこれらのデータを安全運航に役立てる。日本は航空機によるADS-B搭載・発信を義務化していないが、米欧などで義務化している国・空域が多く、日本を飛ぶ航空機も多くがADS-Bを発信・利用している。