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1 Windows 11の便利機能を取り入れる

 約6年ぶりのメジャーバージョンアップとなるWindows 11は、機能や操作性が大幅に強化された。目新しさという点においては、Windows 10がWindows 11と比べて見劣りするのは否めない。ただ、使い慣れたWindows 10パソコンも、ほんの少し手を加えるだけで、環境はぐっと快適になる。本章では、Windows 10を快適化する方法を紹介しよう。

 Windows 11で目を引くのが、タスクバー周りの変更だ(図1)。スタートボタンやアイコンボタンの配置が中央ぞろえになったことで、マウスポインターを左右の端まで動かす場面が減り、見た目もすっきりした。

Windows 11はタスクバーのアイコン周りがすっきり
Windows 11はタスクバーのアイコン周りがすっきり
図1 Windows 11のタスクバーは、アイコンボタンが中央に配置され、検索ボックスやCortanaのボタンが省かれた
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 実は、Windows 10もタスクバーの設定で、同様のスタイルに変更が可能だ。それにはタスクバーに設けられる「ツールバー」を利用する。通常、ツールバーはよく使う場所を素早く開くためのショートカットとして設置するのだが、ここではアイコンを中央ぞろえにするためのスペースとして使う。ツールバーには場所の名前が表示されるが、設定で名前を消せば存在は分からなくなる。

 具体的には、作成した「リンク」のツールバーをタスクバーの右側から左側にドラッグ・アンド・ドロップで移し、アイコンボタンが中央にそろうようにツールバーの大きさをドラッグで調整すればよい(図2図3)。図3の設定で、ユーザーによっては利用機会が少ないCortanaのボタンや、一定の領域を占有する検索ボックスを非表示にすると、外観がWindows 11に近づく(図4)。なお、アプリやファイルを開くたびに、アイコンがタスクバーの右側に追加されていくので、常に中央ぞろえの状態を維持したいのであれば、タスクバーの右側にも別のツールバーを配置するとよい。アイコン同士の間隔は、表示するアイコンが増えると自動的に狭まり、一定数を超えると多段表示に切り替わる。

設定だけでタスクバーのアイコンを中央に寄せるワザ
設定だけでタスクバーのアイコンを中央に寄せるワザ
図2 上記の手順で、Windows 10のタスクバーに「リンク」ツールバーを作成し、できたツールバーをタスクバーの左端にドラッグする
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図3 タスクバーの右クリックメニューで、「リンク」の表示を消し、ツールバーを固定化。検索ボックスやCortanaのボタンを非表示にする
図3 タスクバーの右クリックメニューで、「リンク」の表示を消し、ツールバーを固定化。検索ボックスやCortanaのボタンを非表示にする
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図4 設定完了後のタスクバー。タスクバーにあったボタンや機能を減らしたことで、Windows 11のようなすっきりした外観に近づいた
図4 設定完了後のタスクバー。タスクバーにあったボタンや機能を減らしたことで、Windows 11のようなすっきりした外観に近づいた
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