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Linuxにアプリを追加する方法が分かったら、実際にいろいろなアプリを入れて触ってみるのが上達への早道です。ただ、無数にあるアプリを闇雲に入れても時間が無駄になるだけ。まずはWindowsで人気のアプリや定番のアプリをLinuxでも使えるようにするところから始めてみましょう。同じアプリが使えない場合でも、代替となるアプリやもっと便利なアプリがあるので心配は無用です。

 普段Windowsを使っている人にとって、Linuxでも同じアプリが使えるかどうかはとても気になるところでしょう。Part2では標準アプリについて比較してみましたが、このPart4では追加でインストールするアプリについて比べてみます。オフィスアプリやテキストエディタ、ビデオ会議アプリなど、Windowsの人気アプリや定番アプリの多くに、Linuxにも同じアプリや代替アプリが存在します。ここで紹介するアプリの一覧を表1に示します。

表1 Windowsの人気・定番アプリとLinuxの対応状況
表1 Windowsの人気・定番アプリとLinuxの対応状況
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【オフィススイート】
LibreOffice

 Windowsユーザーの多くがLinuxを使い始める際、まず気になるのは「Microsoft Officeは使えるのか?」という話でしょう。残念ながらMicrosoft社はLinux用のOfficeを開発していないため使えません。ただ、代わりとなる無料のオフィススイートがいくつもあり、ほとんど不自由なくオフィス文書を作成可能です*1

*1 なお、別の手段として「Microsoft 365」に含まれるWeb版アプリ(Office on the web)をLinuxのWebブラウザーから使う手もあります。ただ、通常のOfficeアプリと比べて機能的制約が多い上、文書ファイルの扱いがOneDrive経由となる点など、アプリ版と比べて使い勝手の面で見劣りします。「どうしてもLinuxでMicrosoft Officeを使いたい」という場合には検討してみてください。

 Linux用オフィススイートのうち、最も人気があり広く普及しているのが「LibreOffice」です*2図1)。搭載する三つの主要アプリ、ワープロの「Writer」、表計算の「Calc」、プレゼンテーションの「Impress」は、それぞれWord/Excel/PowerPointのファイルを読み書きでき、高い相互運用性があります。ただし、(1)WindowsとLinuxではインストールされているフォントに違いがある、(2)ExcelとCalcでサポートしている関数に違いがある、(3)ImpressではPowerPointのSmartArtに非対応(読み込みは可能)――といった違いがあるため、文書ファイルを相互にやり取りして利用する場合には注意が必要です。

図1 Microsoft Officeの代わりに使えるオフィススイート「LibreOffice」
図1 Microsoft Officeの代わりに使えるオフィススイート「LibreOffice」
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*2 Ubuntuの場合、最小インストールを選択しない限りあらかじめインストールされています。USBメモリーからUbuntuを起動して利用する場合は、端末アプリを開き、「$ sudo add-apt-repository universe multiverse」とコマンドを実行して「universe」リポジトリーと「multiverse」リポジトリーを追加してください。

 ユーザーインタフェース(UI)については、起動時点ではOffice 2003以前のような伝統的なメニュー表示になっていますが、「表示」-「インターフェース」から変更可など7種類から選択可能なので、好みに合わせて変更してみてください(図2)。

図2 LibreOfficeのユーザーインタフェース変更メニュー
図2 LibreOfficeのユーザーインタフェース変更メニュー
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 LibreOffice以外の選択肢としては、同様にOffice互換の「WPS Office」もお薦めです*3

*3 Linux版は無償ですが、自分でメニューを日本語にする必要があるなど若干の制限もあります。https://www.wps.com/ja-JP/office/linux/からDebianパッケージ版をダウンロードできるほか、Snapパッケージ版も用意されています。ただ、後者はバージョンが古いため、前者の利用がお薦めです。