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技術士第二次試験の筆記試験で問われる専門知識と応用能力。これらは選択科目IIで扱われる。出題傾向を見ると、近年の国土交通政策をベースとした問題が多い。最近の政策をチェックする方法とキーワードのまとめ方を指南する。(日経クロステック)

1.選択科目IIと国土交通政策

 2022年度の技術士第二次試験の受験案内が示すように、選択科目IIは受験者の選択した科目に関する専門知識を問うII-1と応用能力を問うII-2に分かれる(資料1)。

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 II-1では4問から1問を選択して答案用紙1枚に、II-2では2問から1問を選択して答案用紙2枚に、それぞれ記述する。特にII-2については、「施工計画、施工設備及び積算(施工計画)」を除く10科目で小問(1)から(3)までほぼ同じ内容だった。

 II-1は科目ごとに広い分野からまんべんなく出題され、重要なキーワードや新技術が問われる。II-2では、具体的な条件が設定される。その条件下で、業務を遂行する手順と留意点、工夫を要する点などが問われるのだ。

 選択科目IIは出題の予測が難しく、学習範囲を絞りづらい。しかし、直近の国土交通政策が出題されやすい点は、必須科目Iや選択科目IIIと変わらない、情報収集は欠かせない。

 21年度に実際に出題された内容を資料2に示す。いずれも国土交通政策に関連した選択科目IIの問題だ。おおむね1年以内の政策が出題されやすいと分かる。「都市及び地方計画(都市計画)」や「河川、砂防及び海岸・海洋(河川砂防)」「港湾及び空港(港湾空港)」「道路」「電力土木」「鉄道」といった計画系の科目では、特に出題されやすい。

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 それ以外の工学系の科目である「土質及び基礎(土質基礎)」や「鋼構造及びコンクリート(鋼コンクリート)」でも、防災・減災や維持管理、地球環境問題といった、最近話題となっているテーマが出題されやすい傾向にある。