全4352文字
PR

2022年7月18日に実施された技術士第二次試験筆記試験のうち、建設部門の選択科目の出題内容について解説する。出題形式は21年度とほぼ変わらなかった。標準的な出題で、大半の科目では難度は上がっていない。今回は建設部門11科目のうち、主要8科目の選択科目の出題状況を解説する。(日経クロステック)

1.選択科目II-1

 4問のうち1問を選択して答案用紙1枚以内に記述する選択科目II-1の形式は、2021年度と変わらない。各科目における4問の出題分野も、過去の傾向とほぼ同じだった。全体的に想定内の出題が多く、難度は高くない。

 「土質及び基礎」(以下、土質基礎)は、土質から2問、基礎から2問の出題だった。いずれも基本的な知識を問うレベルにとどまる。

 「鋼構造及びコンクリート」(以下、鋼コンクリート)は、鋼構造から2問、コンクリートから2問の出題で、こちらも21年度と変わらない。鋼構造は防食と座屈を題材にした出題で、設計、製作、施工のそれぞれに関連する。一方のコンクリートは、セメント材料と施工不良の原因に関する出題だった。建設コンサルタントの受験者にとっては、少しなじみが薄い題材かもしれない。

[鋼コンクリートのII-1]

次の4設問(II-1-1II-1-4)のうち1設問を選び解答せよ(緑色の答案用紙に解答設問番号を明記し、答案用紙1枚にまとめよ)。

II-1-1 鋼構造物の腐食を防止する方法の代表例として塗装、溶融亜鉛めっき、金属溶射を用いた鋼材表面の被覆や、耐候性鋼材の使用が挙げられる。これらの方法から2つを選択し、その防食機構を概説するとともに、その防食機能が劣化した場合の対処方法とその留意点を説明せよ。ただし、鋼素材に有害な断面減少は生じていない段階を対象とする。

II-1-2 鋼部材の座屈は、部材の限界状態を決定する重要な項目の1つである。鋼部材の座屈の種類を2つ挙げ、そのメカニズムについて説明せよ。また、それぞれの座屈を防止するために配慮すべき点を述べよ。

II-1-3 JISに規定される高炉セメントB種あるいはフライアッシュセメントB種を使用したコンクリートについて、共通する特徴と異なる特徴をそれぞれ2つ挙げて説明せよ。

II-1-4 スランプ値で管理し締固めを要するコンクリートを使用した鉄筋コンクリート構造物の打込み、締固めの段階での充填不良の発生原因について1つ示し詳述せよ。その発生を防ぐために、設計・配(調)合・施工で留意すべき事項を複数示し、それぞれに対し留意する理由と対策を述べよ。

 「都市及び地方計画」(以下、都市計画)において出題された問題では、時事性の高い話題を踏まえた設問が目立った。

 「河川、砂防及び海岸・海洋」(以下、河川砂防)は、河川、ダム、砂防、海岸・海洋という4分野からの出題だった。出題領域はこれまでと同じだが、実務経験に基づく知識が乏しいと解答に悩みそうな問題が多い。難度は高めだ。