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 みずほ銀行はシステム障害の連鎖を止められるのか――。同行は現在、勘定系システム「MINORI」の安定稼働対策の見直しを進めている。MINORIのハードウエアは更新時期が近づいているため、それに合わせたデータベース管理システム(DBMS)やミドルウエアの統一なども検討している。

 みずほフィナンシャルグループ(FG)とみずほ銀行が2022年1月17日に発表したシステム障害の再発防止策では、「システム」「顧客対応・危機管理」「人と組織の持続的強化」の3点について見直すとしている。

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 この中でも「顧客対応・危機管理」「人と組織の持続的強化」に関しては過去の本誌特集などでも触れている。そこで今回はシステム面に関する具体的な対策を詳しく見ていこう。

社内の連携体制を再整備

 およそ1年前、2021年2月28日のシステム障害においては、システム開発部門や運用部門などによる情報連携が十分に機能しておらず、関係部門による対策会議を開くまでに4時間以上を要した。今後はチャットやビデオ会議ができる「Microsoft Teams」やデジタルホワイトボードの導入などによって1時間以内に対策会議を始められるようにする。

 同システム障害においては、ATMの稼働状況などについては社外に運用をアウトソースしていたATMセンターしか把握できなかった。その体制も改め、システムの開発や保守を担当するみずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)やシステム運用を担当するMIデジタルサービス(MIDS)の拠点でもATMの稼働状況のほか、ATMが稼働する拠点に備え付けた監視カメラが撮影した画像などを確認できるようにする。

 部署間の連携不備を招いた要因の1つに訓練不足があった。みずほ銀行とMHRT、MIDSといったグループ横断でのシステム障害訓練は、2018年4月と5月に行った既存システムからMINORIへの移行訓練以降、実施していなかった。このことによって必要な改善策を打つ機会を逃したわけだ。障害シナリオを改めて見直し、部門横断の訓練を2021年6月から始めた。