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 無料で使えるWebサービスの中には、仕事に役立つものが多数ある。Web会議やオンラインストレージ、スケジュール調整、共同作業環境、翻訳サービスなどだ。この特集では、ジャンルごとにお薦めのサービスやサービスの便利な使い方を紹介する。なおWebサービスは手軽に使える半面、個人情報や機密情報の流出につながりやすい。会社から支給されたパソコンや業務で利用するときは会社のルールに従う必要がある。使い方を紹介する中で、セキュリティー面で注意すべき点も取り上げていく。

社内会議から飲み会までコロナ禍で急速に普及したWeb会議

 Web会議は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにユーザー数を大きく増やしたサービスだ。インターネットがつながったパソコンやスマートフォンがあれば、外出先でも自宅でも会議に参加できる。

 一時「Zoom飲み会」という言葉がはやったように、会議だけでなくプライベートの集まりにも利用された。Web会議ならマスクを付けずに会話ができるので、懇親会のようなケースではむしろリアルで会うよりよかったかもしれない。

 Web会議サービスには、米Zoom Video Communications(ズームビデオコミュニケーションズ)の「Zoom」や米Cisco Systems(シスコシステムズ)の「Webex」、米Microsoft(マイクロソフト)の「Teams」、米Google(グーグル)の「Meet」がよく使われている。これらのサービスは無料で利用できるが、有料プランも用意されていて、無料だと何らかの制限がある。例えば、参加人数によって会議時間に上限があったり、会議の録画・録音ができなかったりする。

Web会議サービス「Zoom」の利用画面
Web会議サービス「Zoom」の利用画面
(画面写真は筆者が取得)
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 上記で取り上げた4つ以外に、社内チャットツールとしてよく利用される「Slack」や、SNSの「Facebook」「LINE」にもWeb会議に相当するサービスがある。また、ゲームコミュニティーでよく使われる「Discord」でもWeb会議が可能だ。

 SNS系サービスの場合、時間制限がないので長い時間の会議にも対応できる。ただし、アカウントなしでは参加できないサービスが多く、気軽にゲスト参加してもらうようなケースには向かない。また、サービス側で会議を録画・録音する機能を用意していない。

会議室の分割・グループ作業など多機能化が進む

 Web会議では、参加者をグループ分けして話し合いができる「ブレークアウトセッション」機能や複数の参加者で同じファイルを編集する機能も提供されている。サービスによって利用できる機能は異なる。また機能によっては有料プランでなければ利用できない場合がある。

 Web会議サービスを業務で使うとき、注意すべき点がいくつかある。

 まず、企業によっては社内ルールで業務に利用できるツールを制限していたり、ゲスト参加を禁じていたりする。必ずルールを確認して、違反がないようにする。

 次に、参加者に映し出される背景や画面共有に注意する。社内からWeb会議に参加する場合は、背景に会社の内部が映らないか、画面共有では社外秘の情報を表示される可能性がないかを事前に確認しておく。筆者がWeb会議に参加したとき、見てはいけないと思われる情報を目にしたことは1度や2度ではない。

 最後は、外出先で参加するときは声がもれることに気を付ける。Web会議で画面だけを見ていると、喫茶店や駅の構内のようなオープンスペースにいても参加者だけで話をしているような感覚に陥ることがある。ヘッドセットなどを利用していても、あなたの声は周囲にもれている。情報が流出しないように配慮する。