バックアップのための機能やソフトは、Windowsが標準で備えるものや製品に付属するものなど、無料で使えるものがたくさんある。実は、市販されている外付けストレージの中に入っているHDDはほとんどが東芝、米シーゲイト、米ウエスタンデジタルのいずれかだ。この中で、東芝以外の2社は、自社製品向けに独自にソフトを提供しており、利用できる場合が多い(図1)。
使用されているHDDのメーカーを調べるには、次回で紹介する「CrystalDiskInfo」(ひよひよ氏作)などの情報表示ソフトを使う(図2)。全ての製品に対応しているわけではないが、多くの場合有効だ。図2では「ST2000DM005」とあり、Webで検索して調べるとシーゲイト製ということが分かった。
ウエスタンデジタルのHDDなら、アクロニス・ジャパンの「True Image for Western Digital」が使える(図3)。システム全体のバックアップや、ストレージの内容を全てコピーする「ディスクのクローン」が利用できる。ただし、フォルダー単位のバックアップは、有料版へのアップグレードが必要だ。ちなみに、有料版の「True Image」は、「Cyber Protect」というソフトにリニューアルされ、サブスクリプション版のみの提供となっている。
シーゲイトは「DiskWizard」というソフトを提供している(図4)。名前は異なるが、画面を見れば分かる通り、これはTrue Imageをベースにしたソフトで機能もほぼ同じだ。
アイ・オー・データ機器が自社製品向けに提供する「Sync with」は、ファイルやフォルダー単位のバックアップをしたい場合に便利だ(図5)。フォルダーを2つ指定して同期するというシンプルな機能で、双方が新しいファイルを相手にコピーするという仕様のため誤って削除したファイルが同期によって失われてしまう心配がない。