全1256文字
PR

 空間サイネージ事業などを手掛けるベンチャー企業のSpacial(スパシアル、東京・中央)は、3D映像を空中に表示させ立体視できるようにする空中立体結像装置「Spacial」を開発し、「3D&バーチャルリアリティ展(IVR)」(東京ビッグサイト、2022年3月16~18日)で展示した。既存の空中ディスプレーよりも輝度が高いなど見やすさを重視したほか、空間音響システムなどと組み合わせることで「実在感」を高められるのが特徴とする。

Spacialが開発した空中立体結像装置「Spacial」
Spacialが開発した空中立体結像装置「Spacial」
(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 同装置では、アスカネットが販売する映像結像プレート「ASKA3D」を使用する。空中結像させる仕組みはASKA3Dを用いた一般的な空中ディスプレーと同様で、底部にディスプレーを配置し、その上方にASKA3Dプレートを斜め45度の角度で配置することで、同じ高さの正面から見るとASK3Dよりも手前の部分の空中に映像が浮かび上がって見える。

 ただし、この方法で浮かび上がる映像は平面で通常は立体視できない。そこで同装置は、映像表示部分に一般的な平面ディスプレーではなく、海外メーカー製のライトフィールドディスプレー(裸眼立体視ディスプレー)を用いた。空中結像させる映像を、元から裸眼立体視が可能な映像にすることで、空中結像と立体視を両立させた。

空中立体結像装置で3D映像を立体視している様子
空中立体結像装置で3D映像を立体視している様子
表示しているのはバーチャルヒューマンの「Saya」。(写真:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]
空中立体結像装置「Spacial」の裸眼立体視の様子
動画では分かりにくいが、バーチャルヒューマン「Saya」の全身が表示されている際は、手前の白いステージの上に立っているかのように浮かび上がって見える。(撮影:日経クロステック)

 同装置の特徴は2つある。1つは、映像の見やすさを重視したことだ。使用したASKA3Dの大きさは30cm×23cmで、ガラス製のものを用いたことで、空中結像した映像をより鮮明に見られるようになった。空中結像させた映像のコントラスト比はディスプレー依存なものの、「ディスプレーにハードウエア的な工夫を施すなどして、明るさなどを調整し、映像をより見やすくしている」(Spacial代表取締役社長の藤原航氏)という。