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 人材派遣会社の営業職として10年ほど働いてきた筆者が、派遣先企業との面談や顔合わせを控えたスタッフからよく受ける質問の1つに「仕事をしていなかった期間があるのですが、どう伝えればいいでしょうか」があります。家庭の事情などさまざまな理由で職歴にブランクがあると、相手にマイナスの印象を持たれないかと不安に感じるのでしょう。

 派遣スタッフの面談では原則として、派遣先の業務に関連性がある職歴のみ伝えれば十分です。しかし職歴に1年以上のブランクがある場合は、派遣先の企業側も事情を知りたいと考えるケースが多いようです。派遣スタッフには即戦力が求められます。就労前の直近の期間に長いブランクがあると、新しい職場でスムーズに活躍してもらえるかが気になるのでしょう。

職歴のブランク期間がマイナス評価になるとは限らない

 とはいえ、ブランクの存在がマイナス評価につながるとは限りません。職歴にブランクができてしまう理由は多様です。育児や介護の必要があった、興味を持ったことを勉強していた、体調を崩して療養していたなど、人それぞれの事情があります。ブランク期間について上手に説明できれば、むしろ企業から信頼を得られます。

ブランクありでも面接で信頼を得られる求職者とは?
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 長期のブランクがあるにもかかわらず高評価を得たケースとして、筆者が過去に担当していた派遣スタッフAさんの例があります。

10年のブランクありでも高評価を得たAさんの場合
 以前はメーカーで経理業務を担当していたAさんは、出産・育児を機に退職しました。子育てが落ち着いたタイミングで、仕事を再開しようと派遣会社に登録。この時点でAさんの職歴には10年間のブランクがありました。職種は依然と同じ経理業務、時短かつ週3日勤務が希望です。

 派遣先としてAさんを紹介した企業のB部長は、ある程度は自分で判断して仕事を進められるタイプのスタッフを求めていました。そのため、職歴だけを見た段階では「職務経験は当社の求人にマッチしていますが、正直に言って長期のブランクが気になります。即戦力となってもらえるでしょうか」とB部長も心配をあらわにしていました。

 しかし、筆者はAさんの物腰から「この人はどの派遣先でも大丈夫そうだ」と考えていました。人の話を聞く姿勢の真剣さ、質問に的確に答える利発さを感じたのです。B部長には筆者から「この人は期待できます」とプッシュしました。実際に、Aさんは派遣先から大変高い評価を得つつ仕事を続けることができました。

 派遣社員として働く場合だけでなく、正社員として転職活動をするときでも、職歴にブランクがあることを不安に思う人はいるでしょう。ブランクがあっても採用面接で相手に信頼され、内定を得るには、どんな受け答えをするといいのでしょう。

 例えば「ブランク期間に何をしていましたか?」と尋ねると「転職活動」とだけ答える人がいますが、これをそのまま面接で伝えるのはお勧めできません。「転職活動に時間がかかっているのかな」「どこの企業にも採用されないのかな」と、意図せずマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。

 つまり「転職活動していた」といった答えではシンプル過ぎるのです。面接ではブランクについて「なんとなく説明しづらい」と感じ、短く表層的な答えをしてしまいがちですが、もう少し具体的な説明が必要です。具体的にどうすればよいか、「ブランクありでも面接でうまくいく人」の特徴3つをご紹介しましょう。