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税込1万円以下で入手できる中古PCでも、軽量Linuxを入れれば快適なマシンとして復活できる。主要な軽量Linuxから特徴のある5種類を選定し、レスポンスや操作性などを徹底検証する。

検証5
10年前のPCを復活できる
Puppy Linux

 「Puppy(パピー) Linux」は、「古いパソコンに新しい命を吹き込む」をコンセプトに開発されている超軽量Linuxです。数ある軽量Linuxの中でも最軽量の部類になり、10年前のPCにインストールしても快適に使用できます。シンプルな見た目のデスクトップは、GUIとして最低限の機能だけを提供し、ユーザーは無駄な装飾に気を取られることなく、作業に集中できます。「子犬(Puppy)」をモチーフにしたアイコンやウィンドウ装飾など、趣向の凝った見た目により、普段使いにも楽しくなります。

 USBメモリーやCD-Rを起動ドライブとして使用する「ライブ起動」を前提に作られており、OSイメージはわずか430Mバイトほどです。HDDにインストールすることで、さらに高速な起動や軽快な動作が可能になります。

 現在公式にサポートされているのは、「Ubuntu 20.04 LTS」をベースにした「FossaPup64 9.5」と、「Ubuntu 18.04 LTS」をベースにした「BionicPup32 8.0」の二つです。FossaPup64は64ビットCPU版のみリリースされており、32ビットCPUではBionicPup32を使用する必要があります。このほかにもPuppy Linuxを基に各国のコミュニティーが独自にローカライズした「Puplet」と呼ばれる派生版が世界中で開発されています。

「Puppy Linux」のインストール

 ダウンロードサイト*10をWebブラウザーで開き、表示されるページにある「FossaPup64 9.5」のリンク「Main」をクリックして、イメージファイルの「fossapup64-9.5.iso」をダウンロードします。ダウンロードが完了したら、書き込みツールを使ってインストールUSBメモリーを作成します。インストールUSBメモリーの作成方法や起動方法は、「Lubuntu」で説明した手順と同じです。

*10 https://puppylinux.com/index.html#download

 インストールUSBメモリーから起動すると、ブートローダーが表示されます。「fossapup64 9.5」を選択してPuppy Linuxのデスクトップ画面を開きます*11。Puppy LinuxをHDDへインストールするには、この後、内蔵HDDを手動でパーティショニングしてから、インストーラーを実行していきます。

*11 真っ黒な画面にコマンドプロンプトの「#」だけが表示されるようなら、「xorgwizard」コマンドを実行し設定してください。その後「startx」コマンドを実行すると、正常にPuppy Linuxのデスクトップが起動します。

 自動的に表示される「Quick Setup」画面で、まず言語や画面の解像度を設定します(図6)。ディスプレイ解像度が合っていなければ「Video Wizard」にチェックを入れます。「OK」ボタンをクリックし、デスクトップ環境を再起動します。「Language pack」が入っていないという警告画面が表示されますが、この段階では無視します。

図6 「Quick Setup」の設定手順
図6 「Quick Setup」の設定手順
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 続いて、インストール先のHDDをパーティショニングします。デスクトップ左下の「Menu」から「System」→「GParted」を選択し図7の手順で作業を進めます。次にデスクトップ上の「install」アイコンをクリックし、図8のインストール手順を実行します。

図7 「GParted」でインストール先のストレージをパーティショニングする手順
図7 「GParted」でインストール先のストレージをパーティショニングする手順
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図8 「Puppy Linux(FossaPup64 9.5)」のインストール手順
図8 「Puppy Linux(FossaPup64 9.5)」のインストール手順
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 インストール作業が完了したら、デスクトップ左下の「Menu」から「Exit」→「Reboot」と選択し、PCを再起動します。ライブ起動しているため、起動中に変更を加えたファイルやセッション情報を保存するかどうか確認するメッセージが表示されます。今回はHDDにインストールしたので、「No」を選択します。

 再起動時にBIOS/UEFIの設定画面などでPCのHDDを起動ドライブに戻してから、PCを起動するようにします。HDDからPuppy Linuxが起動すると、セットアップウィザードの「Quick Setup」がデスクトップ画面に表示されます。先ほどの図8の手順で、もう一度、初期設定します。