税込1万円以下で入手できる中古PCでも、軽量Linuxを入れれば快適なマシンとして復活できる。主要な軽量Linuxから特徴のある5種類を選定し、レスポンスや操作性などを徹底検証する。
結果発表
ここまで、Lenovo B50に5種類の軽量ディストリをインストールし、主に見た目や操作性などを評価してきました。また、特集冒頭の表2で紹介した通り、ベンチマークツールなどを使った評価も実施しています。ここでは、その計測結果を中心に見ていきましょう(表4)。
ベンチマークツールの測定結果
PCのメモリーやHDDといったリソースの使用量では、Puppy Linuxが最も少ない結果となりました。次いでBodhi Linux、Q4OS、Lubuntuの順で、Zorin OS Liteが最も多く消費しました。メモリーに空きがあるほど、多くのアプリを同時に立ち上げることができ、メモリーの先読みやキャッシュ効果により、ディスクアクセスが高速になります。
素数を数え上げることでCPUの処理能力を計測する、システムベンチマークのsysbenchでは、いずれの軽量ディストリも、ほぼ同じ結果となりました。メモリーの計測結果も同じです。この結果から、どの軽量ディストリでも、PCの性能を十分発揮できていることが分かります。
Webブラウザーベンチマークの結果では、Webブラウザーの種類が大きく影響しました。今回使用したベンチマークでは、Google Chrome/Chromiumの性能が高く、Firefoxより良好でした。Puppy Linuxの「Pale Moon」は、計測した中では最低でしたが、Webサイトの表示結果では高速という結果になりました。
体感速度の測定結果
デスクトップ画面が表示されるまでの時間は、Bodhi LinuxとPuppy Linuxが1分ほど、それ以外は1分30秒前後となりましが、いずれも高速に起動することが分かりました。
Webブラウザーを起動してWebサイトが表示されるまでの時間は、Webブラウザーベンチマークの結果とは関係なく、いずれも10秒台でした。
表計算ソフトを起動して表示されるまでの時間は、Zorin OS Liteだけ10秒以上かかりましたが、ほかは数秒で完了しました。中でもLubuntuは極めて早く、4秒かからず表示を完了しています。