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 手軽に情報を発信でき、仲間とつながれるSNS。スマートフォンの普及とともに利用する人が急増した。その一方で増えているのがSNSの炎上だ。その多くは自らの軽率な言動や行動をSNSにアップしたことが発端だ。SNSの炎上は自分自身だけにとどまらず、所属する企業にまで影響を及ぼす可能性もある。

 SNSの炎上は、いつまでもネット上に記録が残るなど非常に厄介だ。そのため、SNSを続けるなら細心の注意を払う必要がある。今回はSNSの炎上で被る被害やSNSでやってはいけないことなどを解説しよう。

どういう状態になったら「炎上」と呼ぶのか

 「炎上」とは、発信者が投稿した発言や行動などがきっかけとなり、インターネット上で非難や批判が殺到する状態を指す。SNSが普及する前から炎上と呼ばれる事例はあったが、現在はSNSをきっかけにして炎上が発生・拡大するようになってきた。

 SNSの炎上が厄介なところは、いったん炎上し始めると雪だるま式に広がっていき、自らの手では収拾が困難になる点にある。また、炎上のきっかけになった投稿を消したとしても容易に書き込み内容は複製・保存できるため、「消したら増える」という状態となって手に負えないレベルで拡散してしまうこともある。

 さらに「デジタルタトゥー」と呼ばれる問題もある。これはインターネット上に出回った情報は半永久的に残され、完全に消すことが難しい状態になることだ。デジタルな入れ墨(タトゥー)という意味で、書き込み内容は拡散などによって自らの手ではすべて消すことができなくなる。

SNSはこのように炎上する

 SNSが炎上する大まかな流れは以下の通りだ。

 まず火種となる事案が発生し、これを当事者または第三者がSNSに投稿する。この投稿を見た別のユーザーが話題にし、これを見つけた影響力の大きい投稿者(インフルエンサー)がさらに話題にする。このようにして話題が大きくなってくると、まとめサイトやネットニュースに転載されてさらに多くの人の目に触れる。

 炎上すると一般メディアが取り上げる可能性が高くなる。一般メディアで取り上げられると、ネットを普段使っていない人にも認知され、より多くの人に知られることになる。こうして勤務先や家族などへも影響を及ぼしていく。

Twitterの投稿が対象のまとめサイト「Togetter」。このようなサイトでSNSの投稿が取り上げられ多くの人の目に触れることで炎上することもある
Twitterの投稿が対象のまとめサイト「Togetter」。このようなサイトでSNSの投稿が取り上げられ多くの人の目に触れることで炎上することもある
(出所:Togetter)
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 炎上は相手の主義や信条などによるところも大きい。自分は一般常識だと思って投稿したとしても、人によってはそれが通用しない場合がある。社会の情勢によっては、「古い価値観」などと批判されることは少なくない。また、中には言いがかりのような理由で炎上するケースもある。たとえあおっているほうに非があるように見えても、面白おかしく広がってしまうのが炎上の恐ろしさだ。