Linuxでは、実用性の高いソフトウエアを無料で利用できる。そこで「デスクトップ」「文書作成」「インターネット」「マルチメディア」の4つの分野のフリーソフトを30本厳選し、紹介する。
No.1 Reminduck
登録した日時に通知を表示するアプリ(ジャンル:リマインダー)
Ubuntu Japanese Team あわしろ いくや
https://flathub.org/apps/details/com.github.matfantinel.reminduck
年齢を重ねるごとに、物忘れが多くなったと感じる人は多いでしょう。その割には何年、何十年も昔のことは、まるで昨日のことのように思い出すことができ、切ない気持ちになるものです。物忘れが多くなって困ったときは、自分でどうにかするより何かのツールに頼るのが賢明です。
例えば「Googleカレンダー」や「Outlook」といったWebサービスのカレンダーの「リマインダー」機能。登録した予定の開始時間の直前に、メールやスマホに通知を送信してくれます。けれども、カレンダーで管理するほどではない予定もあるでしょう。例えば「明日の朝、ごみを出す」「今日中に回覧板を回す」といった、いわゆる「To Do」のような予定です。
そんなときに使用したいのが、リマインダーアプリの「Reminduck」です。通知してほしい日時を登録しておくだけのシンプルなアプリケーションです。
ReminduckはFlatpakパッケージで提供されています*1。起動すると「New Reminder」しかないシンプルな画面が表示されます(図1)。この「New Reminder」をクリックして、通知を受け取りたい日時を登録します(図2)。
一定間隔で繰り返し通知したいときは、「Repeat」を有効にして繰り返しの間隔を設定します。通常は数分ごとの「Every X minutes」でよいでしょうが、毎日繰り返す「Every day」、毎週繰り返す「Every Week」、毎月繰り返す「Every Month」も選択できます。「毎日決まった時間に薬を飲む」「毎月末に家賃を振り込む」など、定期的に発生する予定の通知に便利です。
入力できたら「Save reminder」をクリックします。すると、予定一覧が表示されます。予定を追加するときは「Create another」を、予定を編集するときは鉛筆アイコンを、予定を削除するときはゴミ箱アイコンをクリックします。
設定した日時になると、図3のような通知画面が、PCのデスクトップに表示されます。
Reminduckは、ウィンドウの「×」(閉じる)ボタンをクリックしても終了するわけではなく、バックグラウンドで起動し続けています。このため、ウィンドウを閉じてしまうと起動しているかどうかを判別できなくなってしまいます。そのようなときは、アプリケーションの一覧からReminduckを起動してみましょう。または、ウィンドウを閉じるのではなく、最小化しておくという手もあります。
人間、年齢を重ねるとともにダジャレを考えることが楽しくなるもので、「Reminduck」の名称も「Remind」+「Duck」のダジャレに見えて愛おしく思えてきます。