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No.7 Pika Backup

NASやクラウドへのバックアップが簡単(ジャンル:バックアップ管理)

Ubuntu Japanese Team あわしろ いくや
https://apps.gnome.org/app/org.gnome.World.PikaBackup/

 Ubuntuに標準インストールされているバックアップツール「Déjà Dup(デイジャドゥーブ)」は、必要な機能が一通りそろっており、ユーザー単位のバックアップを取る目的では、ほかのバックアップツールを必要とする状況はほぼありません。ただし、バックアップ先にNASなどのリモートサーバーを指定したい場合、Déjà DupではURLを自分で考えて組み立てる必要があり、これは意外に難しい作業になります。

 「Pika Backup」は、初回の設定時にマウントしたボリュームであれば、ローカル/リモートを問わずバックアップ先に候補として表示されます。リモートサーバーへのアックアップが簡単に設定できるところが特徴です。

 開発が始まって間がないツールですが、その分、「GTK4」といった最新のライブラリを使用しています。またバックエンドは「BorgBackup」という実績のあるバックアップツールで、信頼性に不安はありません。ただし、スケジュール機能がないなどの欠点もあります。ほかのGTK4アプリでもしばしば見られますが、フリーズして強制終了するしかないこともあります。その辺りは今後の成熟を待つしかありません。

 Pika BackupはFlatpakパッケージで提供されています*1。起動する前に、バックアップ先のリモートサーバーを、Ubuntu標準のファイル管理アプリ「ファイル」のブックマークに追加しておくとよいでしょう。オンラインストレージに保存したいときは、Ubuntuの標準機能である「オンラインアカウント」で追加しておきます。

 起動したら「Configure Backup」をクリックし、初期設定作業を開始します。「Backup Configuration」としてバックアップ先が表示されるので選択します(図1)。設定はこれだけで、後は「Back Up Now」をクリックしてバックアップを開始します(図2)。バックアップに失敗することがあれば、ログを確認して「Exclude from backup」に追加しましょう。

図1 「Backup Configuration」の画面
図1 「Backup Configuration」の画面
リモートのバックアップ先がリストに表示される。
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図2 初期設定が済んだ後の「Pika Backup」の画面
図2 初期設定が済んだ後の「Pika Backup」の画面
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 復元するには、画面上部の「Archives」をクリックします。すると、これまでのバックアップの履歴が表示されるので、「Browse saved files」から復元したいファイルを探し出します。使い慣れたUbuntu標準のファイル管理アプリ「ファイル」で表示されるため、探しやすいでしょう。

*1 インストール方法は最後のページを参照。