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No.13 Apostrophe

書くことに集中できるエディタ(ジャンル:マークダウンエディタ)

ライター 中島 能和
https://world.pages.gitlab.gnome.org/apostrophe/

 「Apostrophe」は、シンプルな見た目のマークダウンエディタです。以前は「Uber Writer」という名称でした。「ダーク」「ライト」「セピア」と三つのカラーテーマが用意されているほか、メニューなどを非表示にし、入力中の文章にフォーカスが当たって集中できる「フォーカスモード」、[Backspace]キーや[Delete]キーが効かなくなり、ひたすら書き続けることを強いられる「ヘミングウェイモード」など、書くことに集中しやすいエディタです(図1)。

図1 「Apostrophe」の画面
図1 「Apostrophe」の画面
カラーテーマ「セピア」で表示したところ。
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 ApostropheはFlatpakパッケージで提供されています*1

 入力中のマークダウンをリアルタイムで確認できるライブプレビュー機能は強力です。デフォルトの表示は「Full-Width」で、編集中のマークダウンが画面いっぱいに表示されます。「Half-Width」に変更すると左側にマークダウン、右側にプレビューが表示されます(図2)。「Half-Height」にすると上下で分割、「Windowed」にすると別ウィンドウでプレビューが表示されます。

図2 「Half-Width」で表示した画面
図2 「Half-Width」で表示した画面
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 マークダウンファイルから「PDF」「HTML」「ODT(LibreOffice Writer/Microsoft Word)」などの形式で出力できます。「Save」メニューから任意の形式を選択してください。Saveメニュー内にある「Advanced Export...」を選択すると、「ePub」「LaTeX」「Microsoft Word(docx)」などの形式でも出力できます。

 マークダウンの形式は、「GitHub Flavored Markdown(GFM)」や「Pandoc Markdown」など5種類から選択できます。ハンバーガーメニューにある「Preferences」で変更できます。

 なお、執筆時点では日本語が使われているマークダウンファイルから直接、PDFに出力することができません(英数字のみが出力されてしまいます)。ApostropheでHTMLに出力し、このHTMLから「wkhtmltopdf」コマンドでPDFを生成するのが最も簡単でしょう*2。wkhtmltopdfコマンドは次のようにインストールします。

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 HTMLからPDFを生成するには、次のように実行します。

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*1 インストール方法は最後のページを参照。
*2 「pandoc」などを使う方法もありますが、日本語周りの設定や調整が難しいため、お勧めしません。