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Excelではセルの値を数式から参照させることで面倒な計算を一発で行い、数式をコピーして大量データも簡単に計算できる。数式を使いこなすポイントが「セル参照」だ。

 セルの値を計算に使えるのは、Excelの大きな利点だ。数式にセル番地を指定してその値を参照させる「セル参照」は、データ分析に欠かせない(図1)。

数式に使う数値はセル参照が基本
数式に使う数値はセル参照が基本
図1 数式は「=」から入力する。D2セルで「単価×数量」を計算するには、「=800*3」のように数値を手入力しても、「=B*C2」のようにセル参照を使っても、計算結果は同じだ。しかし、基本的にはセル参照を使うのが正しい作法と考えよう
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 簡単な数式なら、セル参照を使うより数値を直接入力する方が早いこともある。しかし、データ分析が目的のブックなら、できる限りセル参照を使うのが「正しい作法」だと考えよう。

 その理由は主に3つある。第1に、計算に使う数値が数式とは別のセルに表示されているので、計算に使った値が間違いないか、ひと目で確認できる。第2に、セル参照では一部の数値だけを書き換えれば、「単価が50円上がったら」といったシミュレーションも簡単だ。

 そして3番目の理由は、数式はコピーして使えるということだ(図2)。コピーして使うことで同様の数式を何度も入力する手間を省けるので、入力ミスも減り、間違った場合でも修正が楽にできる。

セル参照の数式はコピーして使い回し
セル参照の数式はコピーして使い回し
図2 数式を入力したセルをオートフィルなどでコピーするだけで、各行に対応した「単価×数量」を計算できる
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