絶対参照では、「$H$1」のように、列番号にも行番号にも「$」を付け、列と行の両方を固定する。しかし、表によっては、「列だけ」「行だけ」を固定したい場合がある。そんなときには、相対参照でも絶対参照でもなく、一方のみを固定し、一方は相対参照のままにする「複合参照」という参照方式を使う。
例えば、図7の例では、B列の「単価」と2行目の「個数」を掛け合わせる計算を表全体で行いたい。そこで、C3セルに「=B3*C2」と入力する。この数式を表全体にコピーする場合、右方向にコピーするときは「常にB列を参照」させ、下方向にコピーするときは「常に2行目を参照」させたい。そこで複合参照の出番だ。
具体的には、「=B3*C2」の「B」の前と、「C」と「2」の間に「$」を入れて、「=$B3*C$2」のように入力する(図8)。「$」は手入力してもよいが、数式のセル番地を選択して[F4]キーを3回押してもよい。[F4]キーを押すごとに「$B$3」→「B$3」→「$B3」→「B3」のように参照方式が変わる。