【連載趣旨】

二酸化炭素(CO2)削減の機運が高まる中、各国政府は2030~35年にエンジン車廃止を表明して電気自動車(EV)に傾注している。だが、本来目指すべき姿はEVシフトではなく、グリーン燃料/電力への転換も含めたカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)を実現することにある──。Touson自動車戦略研究所 代表(自動車・環境技術戦略アナリスト)で元トヨタ自動車技術者の藤村俊夫氏による2022年4月19日に開催された「東京デジタルイノベーション2022」の基調講演をお伝えする。

藤村 俊夫(ふじむら としお)
Touson自動車戦略研究所代表(自動車・環境技術戦略アナリスト)
藤村 俊夫(ふじむら としお) 愛知工業大学工学部客員教授(工学博士)、元トヨタ自動車、PwC Japan自動車セクター顧問をはじめ数社の顧問を兼任。 1980年に岡山大学大学院工学研究科修士課程を修了し、トヨタ自動車工業入社。入社後31年間、本社技術部にてエンジンの設計開発に従事し、エンジンの機能部品設計(噴射システム、触媒システムなど)、制御技術開発およびエンジンの各種性能改良を行った。2004年に基幹職1級(部長職)となり、将来エンジンの技術開発推進、将来エンジンの技術シナリオ策定を行う。2011年に愛知工業大学工学部 機械学科教授として熱力学、機械設計工学、自動車工学概論、エンジン燃焼特論の講義を担当。2018年4月より愛知工業大学工学部客員教授となり、同時にTouson自動車戦略研究所を立ち上げ、PwC Japan自動車セクター顧問をはじめ、コンサルティングや講演活動を行う。活動(研究歴、所属学会、著書など): 自動車技術会 代議員/論文校閲委員。2001年「ディーゼル新触媒システム(DPNR)」で日経BP賞技術賞エコロジー部門賞受賞、2003年「ディーゼルPM、NOx同時低減触媒システムDPNR」で日本機械学会技術賞受賞。