オフィス側には複数人に対応した機器を導入
Web会議を実施できる会議室に専用機材を用意した企業が増えてきたが、まだ用意していない企業は複数人に対応した機器を導入しよう。
Web会議を実施できる会議室には、まず複数人に対応したマイクとスピーカーを最低1セット用意する。参加者のノートPCの設定を都度切り替えて対応することも可能だが、手間がかかりすぎる。
お薦めはスピーカーフォンだ。高出力のスピーカーと複数の指向性マイクをセットにした製品で、PCとはUSBもしくはBluetoothで接続する。会議室内の誰が話しても声を拾ってくれて、必要に応じて音量も調整して送信してくれる。1台ならハウリングも起きないし、ミュートをオンオフする必要もない。
オフィスとテレワークのWeb会議環境の不平等を解消するという意味で、従業員それぞれにスピーカーフォンを支給している企業もある。スピーカーフォンには、それぞれ少人数向けモデルもある。価格も安いのでチェックしてみよう。
Webカメラは必要に応じてそろえる。参加者それぞれが会議室にノートPCを持ち込んで内蔵カメラを利用するでもよい。全員で1つのカメラに映るなら、画角が広いタイプのカメラが必要となる。目安として画角が60度で1人、90度で2人、会議室全体を映すなら150~180度の画角が必要になる。
ディスプレーやマイク、スピーカー、Webカメラなどの複数の機能を備えたWeb会議用の専用機材も販売されている。
「まだら雑談」も積極的に実施しよう
まだらテレワークになると、オフィスにいる人とテレワークの人との間に情報格差が生まれやすい。オフィスで交わされる社員同士の雑談は情報の共有や進捗の確認に役立つ。新しいビジネスアイデアが生まれる場としての意味もある。会議の前に雑談していると、心理的安全性を高めて会議での積極的な発言につながるメリットもある。
逆に、雑談がなくなったことでメンタルが不調になる人もいる。そこで実施したいのが「まだら雑談」だ。Web会議ツールを使って、社員同士が気軽に会話できるようにすることで、オフィスにいるような情報の共有を実現するというもの。
利用するツールは何でもいい。スケジューリングせずにWeb会議ツールの開始ボタンを押して、参加者が勝手に話すだけだ。
最近はビジネスチャットサービスにも会議機能が搭載されている。Web会議ツールと比べると音質や画質で不満に感じる部分があるが、まだら雑談なら問題ない。ビジネスチャットサービスとWeb会議ツールを連携させてもよい。例えば、SlackとZoomを連携させると、Slackに「/zoom」と入力すればWeb会議を開催できる。
ここまで、まだらWeb会議を快適に開催する方法を紹介した。Web会議環境の不平等がコミュニケーションの質と量の低下を招くので、コストはかかるがきちんと環境を整えることをお勧めする。