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 車載センサーを駆使して自動運転や運転支援を行う自律型のシステムに限界が見えてきたことから、再び脚光を浴び始めているのが、V2X(Vehicle to Everything)通信である。V2X通信を使って、他の交通参加者やインフラ、クラウドといった外部と情報をやりとりできる協調型システムにすれば、そうした限界を突き破れるとみるからだ。

 そして、従来との違いは、路車間(Vehicle to Infrastructure、V2I)通信やクラウド-車両間(Vehicle to Network、V2N)通信をより強く意識している点だ。協調型システムの適用が有益と考えられるユースケースを洗い出し、それを前提としたV2I/V2N通信活用の検討・実証が進められている。

 V2N通信の活用を支えるICT(Information and Communication Technology)基盤に関する検討も始まっている。

 自律型システムの限界を打破するには、灯色などの信号情報や、死角となっているエリアの情報、余裕を持った減速や車線変更などを可能にする情報(路上の障害物や車線別の渋滞状況といった情報)が有益である。V2I通信やV2N通信は、そうした情報の提供でカギを握っており、それらをより強く意識した取り組みが増えている。