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専門性が高く、転職に有利なベンダー系資格

 以下に挙げた2つの資格は、非常に専門性が高く、それ故に就職や転職にも有利だといわれている。

 「AWS認定試験」は、「アマゾンウェブサービス(AWS)」に関する専門知識を問う資格試験。今やAWSは、欠かせないインフラとなっている。しかし現状、インフラエンジニアは人材不足のため、クラウドサービスを運用できる資格を持っていれば転職に有利だ。

 「ORACLE MASTER」はオラクルデータベースの管理スキルを証明する資格で、データベースの世界では最も有名な資格だ。

【ベンダー資格】AWS認定試験

アマゾンウェブサービス(AWS)は、世界で最も広く採用されているクラウドプラットフォームで、AWS認定試験は、その知識やスキルを問う試験。インフラエンジニアを目指す人にとっては、就職や転職に有利だ

サイト:https://aws.amazon.com/jp/certification/ 試験内容:AWS(Amazon Web Services)に関する専門知識やスキルを有していること認定する資格 主催・運営元:アマゾンウェブサービス(ピアソンVUE/PSI) 試験科目:「ベーシック(基礎レベル)」「アソシエイトレベル」「プロフェッショナルレベル」の3レベルに分けられた6つの認定資格と、専門知識の認定資格5種類の合計11種類 対象者:インフラエンジニアを目指したい人向け 試験会場および実施日:オンラインまたはテストセンターにて随時 受験料:1万1000~3万3000円(税別、試験科目により異なる) 合格点:1000点満点中700点以上~750点以上(試験科目により異なる) 時間/試験方法:90~180分(試験科目により異なる)/パソコンを使用して操作するCBT方式 合格率:非公開

【ベンダー資格】ORACLE MASTER 2019

難易度に応じてBronze、Silver、Goldがあり、Gold取得にはSilverの取得が条件となる。Silver SQLは、開発者やデータアナリスト向けにSQLのスキルを証明する資格だ。さらにPlatinumという特別なグレードもある

サイト:https://www.oracle.com/jp/education/index-172250-ja.html 試験内容:Oracle Databaseの管理スキルを証明する資格 主催・運営元:日本オラクル(ピアソンVUE) 試験科目:「Bronze DBA」「Silver DBA」「Silver SQL」「Gold DBA」 対象者:データベース技術者を目指す人向け 試験会場および実施日:オンラインまたはテストセンターにて随時 受験料:3万2340円/1科目 合格ライン:57~65%(試験科目により異なる) 時間/問題数/試験方法:120~150分(試験科目により異なる)/70~90問(試験科目により異なる)/パソコンを使用して操作するCBT方式 合格率:非公開

転職で有利になる難易度高めの国家資格

 国家資格は、Part1で紹介した2種類を含め、13種類の試験がある。ここではそのうち4種類を紹介する。

 情報セキュリティマネジメント試験と情報処理安全確保支援士試験は2016年に新設された資格。情報システムを安全に活用したり、サイバー攻撃に対しての対策を講じたりするために、専門知識を有した人材の確保が急務となっているためだ。

 応用情報技術者試験は、基礎の勉強を終えたITエンジニア向けで、難易度はレベル3。ITストラテジスト試験はコンサルタント向けの試験で、レベル4と難易度は非常に高い。

【国家資格】情報セキュリティマネジメント試験(SG)

2016年から開始された新しい資格。セキュリティ関連のスキルを客観的に証明できるため、就職や転職の際に役立つ。難易度はそれほど高くない

試験内容:情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的なスキルを認定する試験 主催・運営元:情報処理推進機構(IPA) 対象者:情報管理やセキュリティ対策などの業務に携わる人 実施時期:上期・下期(開催日程は会場により異なる) 試験会場:テストセンター 受験料:7500円 合格点:午前、午後ともに100点満点で60点以上 時間/問題数/試験方法:午前 90分、午後 90分/午前 50問(四肢択一)、午後 3問(多肢選択式)/パソコンを使用して操作するCBT方式 合格率:53.9%(2021年下期) 難易度:レベル2

【国家資格】情報処理安全確保支援士試験(SC)

2016年から新設された資格。試験合格後、所定の手続きをすることで「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」の資格保持者になれる

試験内容:サイバーセキュリティ対策を推進する人材を認定する資格 主催・運営元:情報処理推進機構(IPA) 対象者:セキュリティコンサルタントを目指す人向け 実施時期:春期(4月)・秋期(10月) 試験会場:テストセンター 受験料:7500円 合格点:午前、午後ともに100点満点で60点以上 時間/問題数/試験方法:午前I 50分、午前II 40分、午後I 90分、午後II 120分/午前I 30問、午前II 25問、午後I 3問中2問、午後II 2問中1問/午前I/II 四肢択一、午後I/II 記述式 合格率:20.1%(2021年秋期) 難易度:レベル4

【国家資格】応用情報技術者試験(AP)

基本情報技術者試験に合格した人が次に目指すワンランク上の試験。難易度が高く、合格率も約4分の1と低いが、企業によっては手当の対象になることもある

試験内容:高度なIT人材を認定するための資格 主催・運営元:情報処理推進機構(IPA) 対象者:基本的な勉強を終えたITエンジニア向け 実施時期:春期(4月)・秋期(10月) 試験会場:テストセンター 受験料:7500円 合格点:午前、午後ともに100点満点で60点以上 時間/問題数/試験方法:午前 150分、午後 150分/午前80問、午後 11問中5問/午前 四肢択一、午後 記述式 合格率:23%(2021年秋期) 難易度:レベル3

【国家資格】ITストラテジスト試験(ST)

ITストラテジストは、合格率が非常に低いことからも分かるように、難易度が高い資格だ。経営方針に基づいてIT戦略を策定するなどのコンサルタント業務に向いている

試験内容:経営戦略にITを活用できる人材を認定する資格 主催・運営元:情報処理推進機構(IPA) 対象者:ITコンサルタントを目指す人 実施時期:春期(4月) 試験会場:テストセンター 受験料:7500円 合格点:午前I、午前II、午後Iの試験ともに100点満点で60点以上、午後IIの試験でAランク(A〜Dの4ランク中) 時間/問題数/試験方法:午前I 50分、午前II 40分、午後I 90分、午後II 120分/午前I 30問、午前II 25問、午後I 4問中2問、午後II 3問中1問/午前I/II 四肢択一、午後I 記述式、午後II 論述式 合格率:15.3%(2021年春期) 難易度:レベル4