アプリとメモの共有による連携
iPadでアプリ同士で情報をやり取りする際、パソコンのようにコピー・アンド・ペーストすることもある程度可能だが、iPadはパソコンと比較するとアプリの切り替えがやや面倒だ。この場合は、以前から搭載されている「共有」機能を試してみてほしい。共有も慣れるまでは操作が複雑に感じるかもしれないが、共有機能でしか実現できない機能もあるので使えるようになって損はない。
ここではSafariで開いているWebページのリンク(URL)をメモに貼り付ける方法を例に手順を紹介しよう(図6)。Safariの画面右上にある共有ボタンをタップして表示されたメニューに並ぶ「メモ」アイコンをタップする。続いてリンクを追加するメモを選択して「保存」をタップしよう。その後、メモアプリを開くと指定したメモにリンクが追加されている。URLをコピー・アンド・ペーストした場合とは異なり、Webページのタイトルとサムネイルも同時に貼り付けられるので内容がひと目で分かる。もし共有メニューに「メモ」アイコンがない場合はアイコン部分を左にスワイプして表示される「…」からメモをオンにするとよい。
「ボイスメモ」アプリで録音した音声データも同様の手順で共有メニューからメモアプリに貼り付けられる(図7)。ここではコピー・アンド・ペーストは利用できないので共有機能が必須だ。
このように、ほとんどのアプリから共有機能を使ってメモに追加することができる。加えて紙の書類をメモアプリに取り込む方法を覚えておくと完璧だ(図8)。既存のメモに追加する場合は図のように「…」から「スキャン」をタップするが、新規に作成したメモの場合はカメラアイコンをタップし表示されたメニューで「書類をスキャン」をタップする。以降の手順は同じだ。多少のゆがみや明るさの差異は自動調整してくれるが、ハイライトと影が同時に存在するとうまく調整されない傾向にある。この場合はハイライトか影のどちらかが出ないようにやや斜めから撮影するなどし、台形のゆがみはアプリに補正してもらうとよい。単に写真に撮るよりもきれいで読みやすくなる。
会議などのレジュメをメモアプリに書き込み、録音した音声、紙の資料などを貼り付けて1カ所にまとめておくことで、情報としての価値も上がるはずだ。