全2584文字
PR

 iPadで使われる「iPadOS」はiPhoneの「iOS」の流れを汲み、ファイルを意識することなく利用できる点が特徴だ。デジタル機器に不慣れな人にも扱いやすく、iPad単体で作業を進める際は都合が良い。しかし、パソコンを使い慣れているほどファイルを意識させない仕組みに戸惑うのも事実だ。今回は、iPadをパソコンの相棒として使う際に不可欠な、ファイルの取り扱い方法を解説しよう。

クラウドでのやり取りが基本

 iPadはさまざまな主要クラウドストレージサービスに対応しており、サービスごとに専用のアプリが用意されている(図1)。iPadでこれらのアプリを利用すれば、パソコンで普段使っているクラウドストレージにアクセスして、ファイルのやり取りが可能だ。アプリではクラウド上のファイルを一覧でき、タップするとiPadのストレージにダウンロードされてローカルでも利用できるようになる。

iPadでも普段のクラウドでアクセス
iPadでも普段のクラウドでアクセス
図1 iPadとパソコン間のファイル連携は、パソコンで普段使っているクラウドストレージを経由すると簡単。iPad側に各クラウド用のアプリをインストールし、ログインして使おう
[画像のクリックで拡大表示]

 クラウドストレージはファイルやフォルダーの集合体なので、iPadからのアクセスでもファイルを意識せざるを得ない。初めのうちは、パソコンで作成したファイルを外出先などからiPadで開いて確認できるだけでも、iPadを導入した価値が見いだせるはず。次は、iPadでファイルに修正を加えたくなるのが人情だ。そこから自分の作業に適したアプリを探して導入することにより、iPadの役割をステップアップさせていくと、自分なりのパソコンとの連携術が見えてくるだろう。

「ファイル」アプリで覚える

 最近は複数のクラウドストレージを使い分けて作業する人が少なくない。iPadに標準で装備されている「ファイル」アプリは「iCloud Drive」専用といったイメージがあるかもしれないが、実は他社製クラウドも利用可能だ(図2)。各クラウド用アプリをインストールして一度ログインしておくと、ファイルアプリのサイドバー編集画面から「場所」に表示できるようになる。これによって、クラウドアプリごとに異なるUI(ユーザーインタフェース)や機能の違いが吸収される。

複数クラウドを「ファイル」で操作
複数クラウドを「ファイル」で操作
図2 各クラウド用のアプリ(図1)で一度クラウドにアクセスすると「ファイル」アプリからも利用できるようになる。クラウドを一元管理できて便利
[画像のクリックで拡大表示]

 複数のクラウドストレージを横断しての利用もしやすくなる。本記事では、iPadでファイルを操作する際の独特な作法を紹介するが、まずはファイルアプリでやり方を覚えてしまうのがお勧めだ。ファイルアプリに慣れてくると、各クラウド用アプリは使う機会が減ってくるだろう。ただし、個々のアプリをiPadから削除すると、ファイルアプリからもそのクラウドにはアクセスできなくなる点は注意してほしい。

 ファイルアプリで重要なポイントとなるのが、表示形式と表示順序の切り替えだ(図3)。ファイルアプリには「アイコン」「リスト」「カラム」と3つの表示形式があり、5つの並び順を選択できる。好みもあるが、iPadの限られたサイズの画面でフォルダーの階層をたどりやすく、プレビューでファイルの詳細情報や大きめのサムネイルで確認できるカラム表示がお薦めだ。本記事では基本的にカラム表示で操作方法を紹介する。

使いやすい表示と並び順に切り替えよう
使いやすい表示と並び順に切り替えよう
図3 ファイルアプリは用途に合わせて表示形式や並び順を変更して使うのがお勧め。「アイコン」表示の状態は図1の「iCloud Drive」の図を参照
[画像のクリックで拡大表示]