人工知能(AI)の開発などで注目を集めるプログラミング言語「Python」では、「Panda3D」というライブラリーを使うことで、3次元(3D)ゲームも開発できる。Panda3Dの基本的な使い方を紹介するとともに、実際に遊べる「ビー玉迷路ゲーム」を開発する。
3DCGを扱うゲームの開発と言うと、難しそうだと感じる人もいるかもしれません。しかし、ゲームエンジンを使えば気軽に始めることができます。ゲームエンジンは「Unity」などの統合開発環境が人気ですが、Pythonのプログラミング環境でも、「Panda3D」を使って3Dゲームの開発ができます。
Panda3Dは、3Dグラフィックの描画とゲーム開発ができるオープンソースのゲームエンジンです。
本特集では、Panda3Dを使い、Pythonで3Dゲームを作ります。Part1ではPanda3Dの基本的な使い方を紹介し、Part2では「ビー玉迷路ゲーム」を作ります。3Dオブジェクトの移動と回転、カメラの設定、キー操作やマウス操作、衝突判定などを順番に解説していきます。
Part 1
3Dオブジェクトを動かそう
Part1では、立方体のようなシンプルな3Dのオブジェクトの扱い方を紹介します。以下の4つのステップで、オブジェクトを動かし、オブジェクト同士の衝突判定を行うプログラムを作ります。シンプルなプログラムで仕組みを理解すれば、オリジナルの3Dゲームを作るときに応用できるでしょう。