フランスValeo(ヴァレオ)は「人とくるまのテクノロジー展2022」(2022年5月25~27日、パシフィコ横浜)において、モーター、インバーター、ギアボックスまたは減速機を一体化した電動アクスル「ヴァレオスマートeDrive」(以下eDrive)を日本初公開した。主に軽の電気自動車(EV)など小型電動モビリティーへの適用を想定したものだが、ハイブリッド車(HEV)のリアアクスルへの搭載も可能だとしている。
eDriveの特徴は、内部の油冷システムと外部の空冷システムを組み合わせた自己冷却コンセプトを採用したことだ。電動オイルポンプでオイルを内部循環させ、空冷フィンによってそのオイルを冷やし、ユニット内で冷却システムを完結させている。通常、インバーターの冷却などで用いられる水冷システムを必要としないため、水を冷やすラジエーターや配管、タンクなどを排除でき、低コスト・軽量化を実現した。「車両価格の抑制にも寄与する」(ヴァレオ関係者)という。
駆動電圧は、48V(10kW)と高電圧(最大60kW)の双方を想定。量産化は未定だが、「24年を目標としている」(同)とする。