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 指で持ってテーブルに押し付けると、ぐにゃっと曲がる黄色半透明のサンプル片()。実はこれ、熱硬化させたエポキシ樹脂だ。通常の石油由来エポキシ樹脂であれば熱を加えるとがちがちに硬くなるのだが、そうはなっていない。これは、三菱ケミカルが開発したバイオマス由来エポキシ(バイオエポキシ)である。

図 バイオエポキシを熱硬化させたサンプル片
図 バイオエポキシを熱硬化させたサンプル片
軽い力で変形する。(写真:日経クロステック)
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 具体的には明かさないが、入手しやすいバイオマス原料を使用。三菱ケミカルの持つ「分子設計技術によって、バイオエポキシを合成できるようになった」(同社)。バイオマス由来の骨格を高い割合で導入しており、バイオマス比率が60~80%と優れる。

 エポキシ樹脂は熱に反応して固まるため、分解しにくくてリサイクルが難しい。熱硬化性接着剤をイメージすると分かりやすいだろう。燃やすと二酸化炭素(CO2)排出量が増える。これに対し、このバイオエポキシは、燃やしてもバイオマス比率の分はカーボンニュートラルにできる。