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 従来は熟練技能者が長年の経験を生かし、リニアガイドが稼働している時に発生する異音や、リニアガイドの微妙な動きの変化から給油状況や劣化状況を察知していた。しかし、熟練技能者の経験に依存すると、同じ状況でも人によって判断が異なる場合がある。OMNIedgeによる解析で数値化すれば、より客観的な判断ができるようになる。

 「欧州ではインダストリー4.0が叫ばれ、IoT(Internet of Things)が普及している。しかし、機械要素部品の状況を可視化する動きは思ったほど進んでいないように見受けられる」(樽本氏)。その隙を縫って、OMNIedgeを武器に顧客のニーズをつかもうという算段だ。既に自動車メーカーや食品メーカーなどから引き合いがあるという。

 「OMNIedgeというDXのサービスを売りに製品を購入してもらい、OMNIedgeによるアフターサービスでさらに顧客の心をつかむ。そんな好循環が生まれる『無限サイクル』を狙っている」。樽本氏はこう意気込む。

 THKは今後、OMNIedgeによる状態監視を、回転系のベアリングやモーター系のスピンドルも含めたさまざまな機械要素部品への展開を図る。「日本では既に取り組み始めている」(樽本氏)という。

図6 展示されていたガイドレール
図6 展示されていたガイドレール
THKはこの他、高速で走行する列車の運転シミュレーションなどに使われる最大速度15m/sのガイドレールや、医療機器などに使われる非磁性のガイドレールなどを展示していた。(出所:日経クロステック)
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