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経済産業省、東京証券取引所、情報処理推進機構(IPA) が2022年6月に発表した「DX銘柄2022」。その選定企業は日本における DX(デジタルトランスフォーメーション) の先進企業と位置づけられ、大半がDXの取り組みを全社に広げている。DXの全社展開では全社ビジョンを浸透させたうえで、業務の現場を組織的に支援することが不可欠だ。DX銘柄2022の選定企業はDXの全社展開において、どのような組織的支援をしているのか。特徴的な事例を取り上げる。

 社員なら誰でもAIのアイデアを提案したり開発したりする機会を得られ、審査に通れば実用化に向けたプロジェクトに参加できる。IHIはDXの全社推進施策の1つとして、この「AIコンテスト」を開催している。

 AIコンテストは、2021年からこれまで4回にわたり開催した。画像認識や自然言語処理、時系列予測など毎回テーマを設け、社員はそれに合致したAIのアイデアを提案したり、機械学習モデルを実際に開発したりする。4回のコンテストで延べ434人が応募し、優秀賞として56件を表彰した。

AIコンテスト発表会の様子
AIコンテスト発表会の様子
(出所:IHI)

 第1回のコンテストでは、機械学習モデルを開発して応募する形態だったため、参加者の大部分は技術者だった。全社でDXを推進する目的には必ずしもそぐわなかったという。

 そこで2021年9月開催の第2回からは中・上級者向けと初級者向けのコースに分けたうえで、アイデアのみの応募も可能にして参加のハードルを下げた。初級者向けコースでは、機械学習モデルを開発する場合でもあらかじめ用意されたデータを使える。