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(イラスト:高松 啓二)
(イラスト:高松 啓二)
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 今回は、前回(第4回)に引き続きIPランドスケープであぶり出された潮流を紹介したい。今回紹介する潮流③ユーザー間情報共有/コミュニティー一体感醸成編は、メタバースの定義ともいえる仮想現実の質の向上に直結することから、注目潮流としてふさわしい(図1)。

図1 XR端末関連の潮流一覧
図1 XR端末関連の潮流一覧
(出所:知財ランドスケープ)
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注目主要プレーヤー①:米Magic Leap(マジックリープ)

 Magic Leap名義の「JP2021036449」(2012年、年平均他社被引用数55.9)は、「拡張現実および仮想現実のためのシステムおよび方法」に関し、複数のユーザー間が仮想現実空間内で互いに訪問したり物を共有したりすることについて円滑化・最適化を図るものだ(図2)。メタバース自体のUX(ユーザー体験)の向上に直結することから注目に値する。

 同社の「JP6556776」(2014年、年平均他社被引用数79.5)は、「拡張現実および仮想現実のためのシステムおよび方法」に関し、ユーザー間の情報共有の円滑化を図るものである(図3)。拡張性が期待されるため注目に値する。

 これらより、同社については、端末の売り切りというものづくりにとどまらず、ユーザー間のコミュニティー形成までも視野に入れた「ことづくり」志向がうかがえる。同社は前回(第4回)のMR(複合現実)グラスのハードウエア面での進化編でも存在感が大きかった。ソフトウエア面(ことづくり)でも存在感大であることから、なおさら注目に値するといえよう。

図2  JP2021036449(2012年、年平均他社被引用数55.9)
図2  JP2021036449(2012年、年平均他社被引用数55.9)
(出所:知財ランドスケープ)
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図3 JP6556776(2014年、年平均他社被引用数79.5)
図3 JP6556776(2014年、年平均他社被引用数79.5)
(出所:知財ランドスケープ)
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