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 「富士通(グループ全体の改革)が5合目だとしても、富士通Japan単体ではまだ山を登り始めたところでしかない」――。富士通Japanの窪田雅己会長は改革の進捗についてこう話す。

富士通Japanの窪田雅己会長
富士通Japanの窪田雅己会長
(写真:陶山 勉)
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 富士通は2019年6月に時田隆仁氏が社長に就くと、コンサルティング会社Ridgelinez(リッジラインズ)の設立や富士通自身の変革プロジェクト「Fujitsu Transformation:フジトラ」の始動、人事制度の見直しなど、矢継ぎ早に改革を打ち出してきた。その改革の目玉の1つが、国内グループ企業の再編である。

 全国に散らばる「ミニ富士通の解消」(時田社長)を目指し、2020年10月に国内事業を総括する富士通Japanを設立。富士通本体に加え、民間の準大手や中堅・中小企業を担当する富士通マーケティング、流通・ヘルスケア・自治体分野に強みを持つ富士通エフ・アイ・ピーといったグループ会社から、大手企業を除く国内ビジネスに関わる主要機能を富士通Japanに集約した。パートナー企業の顧客を含め、富士通Japanが責任を持つ市場における顧客数は約18万社。国内の富士通グループに占める富士通Japanの売上高と従業員数はそれぞれ26%、14%を占める。

富士通グループの再編イメージ
富士通グループの再編イメージ
(出所:取材を基に日経クロステック作成)
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 富士通の時田社長は2022年4月の通期決算説明会の場で、グループ全体の改革の進捗について「5合目に達している」と述べた。ただ、富士通Japanの窪田会長は「我々富士通Japan(の改革)はまだスタートラインに立ったところでしかない」と現状を厳しく見る。

2021年度の受注高は2020年度の9割にとどまる

 事実、富士通Japanの2022年3月期(2021年度)の受注高は2020年度の9割にとどまった。新型コロナウイルス禍や半導体不足などのマイナス影響はあったものの、富士通グループの他のセクターはおおむね計画通りに受注高を積み上げている。富士通Japanに何があったのだろうか。