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推奨利用環境も製品選びの参考にする

 各社が提示している接続台数の目安も重視しよう。無線LANルーターは1つのネットワーク回線を複数のパソコンやスマホなどに分配する役割を持つが、そのときの処理速度は搭載するCPUの性能に左右されやすい。その性能の良しあしは接続台数の目安である程度分かる。目安の接続台数が多いと、搭載するCPUの処理速度は高いと思ってよい。一般的に安価な機種ほど接続台数の目安の数値は少なく、高価な機種ほど台数が多い。

 予算に余裕があり、Wi-Fiに接続する台数が多い環境であれば、なるべく接続台数の目安の数が多い上位機種を選びたい。逆にパソコンやスマホを1~2台しか接続しない環境であれば、あえて接続台数の目安が少ない安価な機種を選ぶ手もある。

 接続台数の目安は、あくまで各メーカーが独自に提示している台数だ。メーカーによってその基準が異なるため、メーカーを超えて比較するときは注意する。

パッケージに接続台数や人数、家の大きさなどの推奨利用環境も書かれている。写真はWSR-5400AX6S-MBのパッケージ
パッケージに接続台数や人数、家の大きさなどの推奨利用環境も書かれている。写真はWSR-5400AX6S-MBのパッケージ
(出所:バッファロー)
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最も重視したい「IPv6 IPoE」

 付加機能の対応の有無も確認しておこう。付加機能で最も重視したいのは「IPv6 IPoE」対応だ。IPv6 IPoEはIPv6網でIPv4の通信をするIPv4 over IPv6という技術を使い、従来のIPv4網よりも高速化を狙えるサービス。この利用には、対応の無線LANルーターが必要不可欠だ。

 IPv6 IPoE対応の無線LANルーターを選ぶときは、必ず「IPv6 IPoE対応」の文字を探す。無線LANルーターにはIPv6の通信をそのまま通す「IPv6パススルー」という機能もあり、それを「IPv6対応」と記載する製品もあるので注意したい。

付加機能では、「IPv6 IPoE」を最も重視したい。なお、パッケージやWebサイトには「IPv6対応」と記載していることが多く、その一部はIPv6 IPoEに対応しないこともあるので注意したい。画面はバッファローのWebサイト
付加機能では、「IPv6 IPoE」を最も重視したい。なお、パッケージやWebサイトには「IPv6対応」と記載していることが多く、その一部はIPv6 IPoEに対応しないこともあるので注意したい。画面はバッファローのWebサイト
(出所:バッファロー)
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 無線LANを広い範囲で使うなら、メッシュネットワークの構築も視野に入れて無線LANルーターを選ぶ。メッシュネットワークは、複数の無線LANルーターを設置し、電波を網(メッシュ)状に張り巡らせる技術だ。メッシュネットワークに対応する無線LANルーターを複数台必要とするため費用は掛かるが、その分広い範囲で無線LANを利用できる。また、従来の中継器と異なり、送受信を同時にできる仕組みを持つので速度面でも中継器より有利だ。

 メッシュネットワークは「Wi-Fi EasyMesh」という統一規格があり、それに対応した機器同士であればメーカーや機種を問わずメッシュネットワークを構築できる。統一規格が登場したのはつい最近で、一部の古い製品はWi-Fi EasyMeshに対応していない。もし、メッシュネットワークの構築を考えるのであれば、Wi-Fi EasyMesh対応を重視して製品を選ぶ。

 周囲の無線LANのアクセスポイントが多く電波干渉が考えられる環境なら、状態のよい周波数帯に自動で接続を切り替える「バンドステアリング」という機能を持つ無線LANルーターを選ぶ。バンドステアリングを使うと5GHz帯と2.4GHz帯で同じSSIDで運用できるので、子機から接続しやすい。

Wi-Fi AllianceのWebサイトで解説する「Wi-Fi EasyMesh」。無線LANルーターを複数台設置し網目のように電波を送信することで、広い範囲で通信しやすくするメッシュネットワークの規格。統一規格なので、それに対応する異なるメーカーの製品を組み合わせてもメッシュネットワークを構築できる
Wi-Fi AllianceのWebサイトで解説する「Wi-Fi EasyMesh」。無線LANルーターを複数台設置し網目のように電波を送信することで、広い範囲で通信しやすくするメッシュネットワークの規格。統一規格なので、それに対応する異なるメーカーの製品を組み合わせてもメッシュネットワークを構築できる
(出所:Wi-Fi Alliance)
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