SSDやUSBメモリーなどが採用するフラッシュメモリーは、書き込みを繰り返すとそのうち寿命に達してしまう。一般的な使い方であればそれほど問題はないが、なるべく書き込み回数を減らすような使い方をしたほうがよい(図1)。
フラッシュメモリーは、浮遊ゲートに電子を閉じ込めてデータを記録する仕組み。電子に高電圧をかけ、トンネル酸化膜を通過させて浮遊ゲートに移動する。正常であれば、浮遊ゲート内に電子を保てるが、フラッシュメモリーが寿命に達するとトンネル酸化膜が劣化し、ため込んでいた電子を逃がしてしまう。そうなると、記録したデータも消失する(図2)。
フラッシュメモリーの寿命は製品によって異なるため、明確にはわからない。そこで、日ごろから書き込みの総容量を確認しておき、それを目安に判別するしかない。SSDの場合、現在の書き込みの総容量は、フリーソフトで確認できる(図3)。SSDの製品仕様を見ると、「TBW」という数値があり、それがメーカーが保証する書き込みの総容量だ(図4)。その数値以内であれば問題ない。壊れていなければTBWを超えての利用も可能だが、そのような状態で大切なデータを保存するのは、避けたほうが無難だろう。