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 早稲田大学の山内悠輔氏らの研究グループは、均一な多孔性炭素粒子を高い生産性で合成する方法論を確立した。有機金属構造体(MOF)粒子を出発物質とし、直接炭化する新たな条件と手順を見いだした。蓄電池や触媒のエネルギー貯蔵・変換への応用に期待できる研究成果だという。

<研究の概要>
キーワード多孔性炭素材料、有機金属構造体、MOF、直接炭化法、蓄電池、触媒
関連研究者山内悠輔、菅原義之
関連研究機関早稲田大学、クイーンズランド大学、物質・材料研究機構、JST-ERATO山内物質空間テクトニクスプロジェクト
関連論文掲載先Nature Protocols
関連論文タイトルMOF-derived nanoporous carbons with diverse tunable nanoarchitectures
関連論文URLhttps://www.nature.com/articles/s41596-022-00718-2
詳細情報https://www.waseda.jp/top/news/83018

 本方法論では、炭化前の出発物質であるMOF粒子の内部をエッチングしたり、MOF粒子表面を別の組成のMOFで被覆したコアーシェル型MOF粒子をあらかじめ作製したりすることで、炭素中空粒子や、炭化度が同一粒子内で異なる多孔性粒子などを作製できる。MOF由来の炭素層の細孔と比較して、一回り大きな細孔径(5~10nm程度)を有する炭素層を粒子表面に被覆させることも可能。同一粒子内で大きさが異なる細孔を有する階層的な細孔空間の設計もできるという。

 研究グループによれば、蓄電池の出力密度改善や、触媒への応用によるガス・液体などの物質輸送性改善が期待できるという。今後は実デバイスへの適用に向け研究を進める。

有機金属構造体を出発物質とした多孔性炭素粒子の合成(出所:早稲田大学)
有機金属構造体を出発物質とした多孔性炭素粒子の合成(出所:早稲田大学)
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