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 大阪大学大学院の福田知弘氏らの研究グループは、都市デジタルツイン(CDT)から建物ファサードのインスタンス注釈(アノテーション)付き合成データを自動生成するシステムを開発した。従来、手作業に頼っていたラベリング作業を自動生成で代替し、作業時間を約1/2050に短縮した。データセットの作成コストを大幅に削減できるという。

<研究の概要>
キーワード都市デジタルツイン、CDT、合成データセット、アノテーション、ラベリング、深層学習、インスタンスセグメンテーション
関連研究者福田知弘、矢吹信喜、Jiaxin Zhang
関連研究機関大阪大学大学院
関連論文掲載先Journal of Computational Design and Engineering
関連論文タイトルAutomatic generation of synthetic datasets from a city digital twin for use in the instance segmentation of building facades
関連論文URLhttps://academic.oup.com/jcde/advance-article/doi/10.1093/jcde/qwac086/6677399
詳細情報https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2022/20220906_2

 本システムでは、CDTを用いて現実世界のデータセットに代わる高品質で費用対効果の高い合成データセットを自動生成する。生成したCDT合成データセットに一定割合の現実世界データを混合したところ、深層学習の1つであるインスタンスセグメンテーションの精度が大幅に向上することを確認した。現実世界のデータを100%使用した場合と同程度の性能だという。研究グループによれば、インスタンスセグメンテーションは現実世界の画像・映像から個々の建物を抽出できる。しかし、深層学習のために現実世界の建物ファサード画像を手作業で収集し、アノテーションを付与することは時間と労力がかかる。

 研究グループは今後、特徴的な建物様式や高密度に集積する街路環境での精度向上を図る。CDTの開発・改良が進めば、研究分野を都市環境の他の要素にも広げられるとみている。

上は写真に手作業でラベル付けする従来手法。下は都市デジタルツインからインスタンスアノテーションを付与した合成データを自動生成する新手法。機械学習用のアノテーション付きデータセットを手軽に得られる(出所:大阪大学)
上は写真に手作業でラベル付けする従来手法。下は都市デジタルツインからインスタンスアノテーションを付与した合成データを自動生成する新手法。機械学習用のアノテーション付きデータセットを手軽に得られる(出所:大阪大学)
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