パソコンの症状
HDDやSSDのアクセスが遅い
HDDやSSDには、「S.M.A.R.T.」(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)という自己診断情報がある。この情報を確認するには「CrystalDiskInfo」というフリーソフトを使う(図1)。
CrystalDiskInfoを起動すると、S.M.A.R.T.からHDDやSSDの健康状態を判断し、その結果が表示される(図2)。「健康状態」が「正常」であれば問題はない。S.M.A.R.T.の値が悪くなると「注意」と警告を表示し、さらに悪くなると「異常」に切り替わる。
「注意」や「異常」と表示されても、今すぐに壊れるわけではない。その状態でもHDDやSSDは利用できる場合が多い。とはいえ、「注意」や「警告」は、「S.M.A.R.T.の情報で異常値が多い状態」であることに間違いない。もし「注意」や「異常」と表示されたら、突然の故障に備えてデータをバックアップするなどの対策を講じておこう。
S.M.A.R.T.では数多くの情報が表示される。その中でも、確認しておきたいのは「代替処理済のセクタ数」「セクタ代替処理発生回数」「代替処理保留中のセクタ数」「回復不可能セクタ数」。これらの項目のアイコンが青色の場合は正常な値だが、黄色や赤の表示になっていたら注意が必要だ。
CrystalDiskInfoはドライブの温度も表示する。HDDは熱に弱い。温度が高過ぎるなら、パソコンを風通しの良い場所に設置するなど使い方を工夫した方がよいだろう。
SSDには、データの書き込み量による寿命もある。もし、メーカーの仕様書などで総書き込み可能量(TBW)が分かるのなら、「総書込量」が寿命の参考になる(図3)。TBWが分からなくても、最近のSSDの場合、「健康状態」の表示が100%から数値が減っていくので、寿命を把握しやすい。