通信事業者の中継網やデータセンター間の通信に使われる光伝送装置が大きな転換期を迎えている。長らくベンダー固有の機器が占めていた市場に、ルーターやスイッチと同様、オープン化とコモディティー化の波が訪れているからだ。通信インフラの「最後の聖域」ともいえる光伝送装置は、今後どのように変わっていくのか。世界で同時多発的に進む光伝送装置の革新に向けた動きを追う。

特集
光ネットワーク、聖域の破壊
目次
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光伝送装置のオープン化は日本勢に好機、富士通とNECは準備万端
「聖域」として手付かずだった光伝送装置に世界同時多発で「オープン化」のメスが入る。オープン化は大手ベンダーの独占を崩し、競争を活性化する。この「ゲームチェンジ」の好機を逃すまいと積極攻勢を見せるのが富士通やNECなどの日本勢だ。日本勢は海外大手の牙城を崩すことができるか。
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もはや「聖域」なし、光伝送機器のオープン化が世界同時多発で加速
NTTが「IOWN構想」の先兵として2022年度にも実装を始める、超大容量かつ超低遅延の通信基盤となる「APN(All Photonics Network)」。これまで垂直統合で構成されてきた光伝送装置を分離・オープン化し、コアネットワークに使われてきた機能の一部をユーザー拠点近くに配置するアーキ…
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NTT・IOWNの先兵「APN」が22年度実装へ、光伝送装置で大変革
NTTが2030年代の情報通信基盤を塗り替えようと一丸となって取り組む「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」構想。NTTはその第1弾となる機能を早くも2022年度に社会実装する。超大容量かつ超低遅延の通信基盤となる「APN(All Photo…