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一面のゴキブリに驚く

 「ファッションを自由にさせてもらっている分、仕事でしっかりと成果を出すよう心がけている」と吉久氏は力説する。

 21年度末には、汚水と雨水を一緒に流す合流式下水道の改善を図るための計画策定を支援する業務をやり遂げた。踏み込んだ検討や分かりやすい資料作りに努めた。自治体の担当者から、丁寧な仕事ぶりだと感謝された。

 入社以来、自治体の下水道施設の計画や保全を支援する業務に携わってきた。入社2年目までは、維持管理分野を中心に経験。その後は現在に至るまで、下水道ビジョンや浸水対策をはじめとする計画分野に取り組んでいる。

時にはマンホールの中に入ることも(写真:日水コン)
時にはマンホールの中に入ることも(写真:日水コン)
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 現場のマンホールに初めて入った際には、一面にびっしりとゴキブリが張り付いていて驚がくした。下水道は管路などの関連施設がほとんど地下にある。生活排水の処理や雨水の排除など社会生活に不可欠なものだが、目立たず地味な仕事が多い。

 「私のファッションで、下水道のイメージを少しでも変えたい」と意気込む吉久氏。最近では、業界の若手たちが下水道の魅力を伝える活動に注力する。自身のファッションを通して、多様な人材がいる事実を知ってほしいと考える。母校である木更津工業高等専門学校でのイベントを取り仕切るほか、大学にも講師として駆けつける。

 下水道のイメージ改善といった外向きの活動だけではなく、社内でもファッションを通した職務改革を進めている。後輩の女性社員のためだ。自身のおかげで気兼ねなくおしゃれを楽しめていると後輩に感謝されたことは、吉久氏にとって本当にうれしい出来事だった。

趣味でフルートをたしなむ吉久氏(写真:吉成 大輔)
趣味でフルートをたしなむ吉久氏(写真:吉成 大輔)
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