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 「サーバーとロードバランサーがこの組み合わせなら、ここを詳しく調べてみたら」――。

 米Amazon Web Services(AWS)のクラウドを活用し、業務ソフトを動かすためのITシステム基盤を整備するプロジェクトの現場。問題にぶつかったメンバーに、穏やかな表情で解決のヒントを出すチームリーダーの姿があった。アクセンチュアの高橋悠輔氏だ。

高橋悠輔(たかはし ゆうすけ)氏。1994年生まれ。2018年アクセンチュア入社、2020年からテクノロジー コンサルティング本部 インテリジェントソフトウェアエンジニアリングサービスグループに所属(写真:北山 宏一)
高橋悠輔(たかはし ゆうすけ)氏。1994年生まれ。2018年アクセンチュア入社、2020年からテクノロジー コンサルティング本部 インテリジェントソフトウェアエンジニアリングサービスグループに所属(写真:北山 宏一)
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 高橋氏はITシステム基盤の構築や運用、保守を一手に担うインフラエンジニア。サーバーやストレージといったシステム基盤の構成要素に詳しいだけではなく、プログラミング技術を駆使して運用を自動化する「インフラストラクチャー・アズ・コード」と呼ばれる最新手法を得意とする。

 2018年4月の入社以来、様々なプロジェクトで成果を上げてきた。4年目の2021年には数人のメンバーを率いる管理職となった。年功序列と無縁の外資系企業とはいえ、昇進スピードは周囲より早い。「プロジェクトで任された技術を突き詰めて理解する」という働き方のモットーが、道を切り開いてきた。

「トラブルシューティングは楽しい」

 突き詰める力を象徴する例は、3年目に参加したプロジェクトだ。以前からAWSで業務システムを運用する顧客企業が、新たにデジタルトランスフォーメーション(DX)関連のシステムをAWS上に短期間で立ち上げたいと要望していた。

 高橋氏は数人の同僚とともに、システム基盤の技術検証と構築を任された。何も決まっていない状態から2カ月足らずで必要な検証を済ませ、安定して稼働するシステム基盤を整備してみせた。

 易しい仕事だったわけではなく、検証の過程では試行錯誤を余儀なくされた。例えば顧客企業のネットワークとクラウドとの間で通信ができず、原因も分からない状態が続いた。

 こうした問題に直面したとき、高橋氏は投げ出したり、上司に安易に助けを求めたりしない。この時もネットワークにつながる通信機器が生成するログ(通信記録)を1つずつ確認して状況を把握。解決にこぎ着けた。

 「トラブルシューティングは楽しい」と高橋氏は話す。システムの構成図を頭に描きながら原因を考え、仮説を思いつく瞬間に醍醐味を感じるからだ。仮説が正しいかどうかを検証の条件を変えながら確認し、突き詰めていく過程で、後の仕事に生かせる知識も身に付くという。

 実はこのプロジェクトでは、一段落した後も突き詰める姿勢を続けた。一連の活動でAWSのサービスを体系的に理解すべきと感じた高橋氏は、業務の傍ら勉強に力を入れた。その後の約1年で、インフラエンジニアが保有することが多い資格はもちろん、AI(人工知能)、データ解析、セキュリティーといった専門性が高い分野まで全てのAWS認定資格を取得した。