スズキは2022年8月5日、2022年度(2023年3月期)第1四半期(1Q)の連結決算を発表した。売上高は1兆634億円と前年度同期比で25.8%増加し、四半期では過去最高を記録した(図1)。
減産の影響で国内の売上高は減少したが、値上げを含む売り上げ構成などの改善やインドなどでの販売増、為替のプラス効果などによって海外での売上高が増加したことが功を奏した。海外での売上高は、7970億円と同39.2%増だった。
営業利益については、原材料価格の高騰の影響を受けたが、前述の増収効果などによってカバーし、同36.8%増の745億円と、増益を果たした(図2)。
ちなみに、四輪車の販売台数は71万台と前年度同期比13.9%増。インド(38万台、同27.9%増)、パキスタン(4万1000台、同85.7%増)、アフリカ(3万台、同88.8%増)などで増えたが、日本は13万3000台(同6.4%減)、欧州は3万6000台(同47.5%減)と半導体を含む部品の供給不足による生産台数減に悩まされた。欧州の販売台数は、期初の計画から半減近い状況となっている。