一部の食品メーカーが機能性表示食品制度の隙につけこみ、科学的根拠の薄い製品を販売している可能性があることが分かった。年間市場規模が4000億円超に成長した機能性表示食品の信頼性を揺るがしかねない事態である。機能性表示食品の瑕疵(かし)には早急な対応が必要だ。

連載
機能性表示食品制度の瑕疵
目次
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4%の成分量で製品発売か、機能性の研究レビューもずさんの恐れ
機能性表示食品制度の瑕疵(かし)(3)解析除外者
日経クロステックは、2022年春に販売されていた「鼻の不快感を軽減させる」という機能性を表示する製品の科学的根拠について調査した。
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森永乳業・カゴメ・キユーピー・雪印メグの機能性論文を調査、飲水に等しい科学的根拠も
機能性表示食品制度の瑕疵(かし)(2)多重検定
機能性表示食品をめぐり、多くの食品メーカーが科学的根拠が不十分な臨床研究論文(以下、論文)を公表している可能性があることが分かった。そこで日経クロステックは、2022年春に販売されていた「鼻の不快感を軽減させる」という機能性を表示する製品の科学的根拠について調査した。
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揺らぐ機能性表示食品への信頼、薄い科学的根拠で「論文採択率9割」
機能性表示食品制度の瑕疵(かし)(1)
機能性表示食品ブームが過熱する中、多くの食品メーカーが機能性の科学的根拠として不十分な臨床研究論文を作成している可能性のあることが日経クロステックの調べで明らかになった。そのまま製品化されれば、十分な機能性のない製品が市場に出回ることになる。機能性表示食品の信頼を揺るがしかねない事態だ。